アジレント・テクノロジーは、シグナルアナライザ「Xシリーズ」の基本性能を高め「世界一高速な掃引を実現できるようになった」という新バージョン品の提供を開始した。
アジレント・テクノロジーは2013年8月19日、シグナルアナライザ「Xシリーズ」と呼ぶ「Agilent MXA」と「同EXA」の基本性能を高めたと発表した。掃引速度を高め「世界一高速な掃引を実現できるようになった」(同社)他、位相雑音に関する性能改善でオシレータやシンセサイザの周波数安定性をより正確に評価できるようになったという。
改善させた基本性能の1つである位相雑音性能は、通信システムやデバイスの変調精度(EVM)の評価を行う上で、重要な性能となる。同MXAは、キャリア近傍の位相雑音が10dB以上改善した。「市場にある同等製品に比べ7dB優れた性能」(同社)とする。同EXAは、位相雑音性能を最大5dB改善している。
新技術を導入し実現した高速掃引モードでは、「市場にある最も高速な製品に比べて5倍以上高速な掃引が可能になる」(同社)。掃引速度を速めることで、測定時間が短縮され、被測定物のスプリアスフリー・ダイナミックレンジの確認がより簡単になるとしている。
基本性能を向上させたXシリーズの価格は、同MXAの3GHz品で約378万円、26GHz品で約625万円。同EXAは3GHz品で約240万円、44GHz品で約744万円となっている。高速掃引モードについては、新規購入品には標準搭載され、既存ユーザーに対してはアップグレード・オプションとして提供する。
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