ザインエレクトロニクスの「THCV233」と「THCV234」は、監視カメラ装置内部のスリップリング伝送において、高解像度のデータを高速かつ高品質に、長距離伝送を可能とするV-by-One HS対応の高速インタフェースICである。
ザインエレクトロニクスは2015年3月、高速インタフェースV-by-One HS対応ICとして、監視カメラ装置内部のスリップリング伝送において、高解像度のデータを高速かつ高品質に、長距離伝送を可能とするインタフェースIC「THCV233」と「THCV234」の2製品を追加した。
監視用カメラは、解像度がフルHD(1080p)や4K2Kに対応しつつ、パン/チルト/ズームなどの機能を備えたPTZカメラが普及しつつある。こうした監視用カメラは、カメラ部をエンドレスで回転させて撮影し、スリップリングと呼ばれる回転コネクタ部品を介して、映像データをメインプロセッサ部に高速伝送するシステム構成が増えている。この際、スリップリングで信号劣化が生じる場合もあり、高品質の映像データを安定して長距離伝送することが難しい状況となっている。
THCV233とTHCV234は、スリップリングにおける映像データの伝送にV-by-One HS技術を用いた。これによってカメラ本体から出力されるイーサネット信号は、スリップリングによる信号劣化の影響を受けないという。また、V-by-One HSには適応型イコライザが搭載されている。このため、長期間使用したスリップリングが摩耗や劣化し、データ損失が生じやすくなった場合でも、内蔵した適応型イコライザで補正することにより、安定した映像を伝送することが可能だという。動作温度範囲は−40〜105℃を保証している。
内部配線を簡素化、ザインのLVDS入出力型モータドライバIC
なぜいま、高速シリアル・インターフェイスなのか
携帯型機器にこそ役立つ「USB 3.0」、Wi-Fiではダメなのか
2Tbps帯域幅のFPGAをザイリンクスが出荷、バックプレーン伝送波形も公開
可視光感度1450mVで暗闇でも鮮明に撮影、1/1型600万画素CCDセンサーCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング