IDTは、広帯域幅の新RFミキサー「VersaMixer」ファミリーの新デバイスを発表した。設定可能なゲインと超広帯域幅の組み合わせにより、無線システムを柔軟に設計できるという。
IDTは2016年4月、周波数帯域400〜3800MHzのRFミキサーファミリー「VersaMixer」を発表した。ラインアップは、デュアルチャネルの「F1192」とシングルチャネルの「F1792」の2種をそろえている。
F1192/F1792は、ゲインの設定が可能で、幅広い周波数帯域幅と組み合わせることで、無線システムを柔軟に設計できる。受信システムのゲイン、ノイズ、線形性が最適化できるため、ほぼ全てのアプリケーションに対応するという。
電力性能は、2チャネル合わせて835mW(標準)。この低消費電力性能で、最新のリモート無線ユニットやスモールセルの高密度プリント配線板(PCB)レイアウト設計をサポートするという。また、外部コンポーネントを変更せずに動作帯域幅全域で機能するため、単一の部品表で多様なRF、IF動作帯域幅に対応できる。さまざまなシステムに容易に統合できることから、コストを抑えて迅速な市場への投入を可能にする。
同社のFlatNoiseテクノロジーをベースとした設定可能なゲインは、ゲイン設定を下げ、入力IP3と入力P1dBを実際に増加することで、相対的にNF(雑音指数)が影響を受けないように保つ。設定時間100ナノ秒未満で、2つのパラレルピンを通じてゲインを制御するため、無線設計の必要性に応じてオンザフライで性能を最大化できるという。
両製品は既に量産が開始されており、小型の4×4mm 24ピンTQFNで提供される。
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