図4は、これを実現する回路例である。この回路では、IC2の光センサー「ISL29000」によりLEDの発光強度を計測する。発光強度が低下したら、IC2の出力電圧が下がって電流コントローラ(IC1)のFB端子への入力電圧が低下する。ここでは、IC1としてPWM制御方式のスイッチングレギュレーター「EL7630」を用いている。
このレギュレーターは、FB端子の入力電圧が低下すると出力電流のデューティサイクルが増大するように動作する。この動作により、FB端子の入力となる、光センサーIC2の出力電圧が標準値に達するまでLEDの駆動電流が増大する。
動作温度が低下するとLEDの発光強度は高まるが、その場合にはIC1のFB端子に入力されるIC2の出力電圧が上昇する。これによりIC1の出力電流のデューティサイクルが低下し、その結果としてLEDの駆動電流が減少する。それに対応して発光強度が低下し、最終的には温度変化に伴う発光強度変化が補償されることになる。
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※本記事は、2008年7月29日にEDN Japan臨時増刊として発刊した「珠玉の電気回路200選」に掲載されたものです。著者の所属や社名、部品の品番などは掲載当時の情報ですので、あらかじめご了承ください。
「珠玉の電気回路200選」:EDN Japanの回路アイデア寄稿コラム「Design Ideas」を1冊にまとめたもの。2001〜2008年に掲載された記事の中から200本を厳選し、5つのカテゴリに分けて収録した。
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