手ごろなシーケンサーを探していたところ、ネットオークションでいくつかの出力接点不良を抱えたジャンク品のシーケンサーを見つけ、早速落札した。そこで、今回はこのジャンク品のシーケンサーを修理、改造した様子を紹介していこう。
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シーケンサーの構成や回路を調べるため、安いシーケンサーをオークションで探したらジャンク品が見つかった。出品されていたシーケンサーは三菱電機製の「FX1S-30MR」で出力接点が3〜4個不良という説明があった。本連載のネタになりそうな故障箇所もあるし、修理すれば使えそうで、ちょうど良いシーケンサーだ。「これなら安く買えるだろう」と思って入札すると、すんなり落札できた。今回はFX1S-30MRのシーケンサーの修理と改造の様子を報告する。
早速、落札したシーケンサーの写真を図1に示す。
このシーケンサーの電源はAC100V入力で、入力16点、出力14点だ。汚れも少なく外観はきれいだった。DC24Vのセンサー用の電源出力もあり、簡単なシステムはシーケンサーだけでも作ることができそうだ。AC100Vを通電してPCと接続してI/Oテストのプログラムを入れて故障箇所を調べた。通信テストは良好で、24V電圧出力も正常だった。ただ、オークションの商品説明にあった通り、4つの出力は、動作不良だった。
シーケンサーを分解して詳細に部品を調べていくと、リレーだけでなくドライバーICも2個壊れていた。このシーケンサーは治具として使用するつもりなのでトランジスター出力に改造した。出力リレーは全て外し、破損している2個のドライバーICも交換した。分解してリレーを外したシーケンサーの写真を図2に示す。
図2で左下は24Vの電源基板、右上はCPU基板、右下はI/O基板で、リレー14個とドライバーIC2個を外している。I/O基板の拡大写真を図3に示す。
図3の上側は16ポートのセンサー入力があり、フォトカプラで絶縁されていたが、入力動作は全て正常だった。I/O基板の中央にはDC-DCコンバーターがありDC5Vを生成しているようだ。下側には14個のリレー出力があり、そのうち4点が不良だった。
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