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大容量メモリを搭載した低消費電力マイコンSTマイクロ STM32L4+

STマイクロエレクトロニクスは、ARM Cortex-Mベースのマイコン「STM32」ファミリーの最新製品として、120MHz動作時の性能を150DMIPS(233 ULPMark-CP)まで向上させた「STM32L4+」を発表した。

» 2017年12月13日 09時00分 公開
[EDN Japan]

640KバイトのSRAMを内蔵

 STマイクロエレクトロニクスは2017年11月、ARM Cortex-Mベースのマイコン「STM32」ファミリーの最新製品として、120MHz動作時の性能を150DMIPS(233 ULPMark-CP)まで向上させた「STM32L4+」を発表した。低消費電力マイコンとしては最大級の大容量メモリと高精細なグラフィック機能を備え、ウェアラブル機器やスマート機器、産業用スマートセンサーなどのメインコントローラーとして活用できる。

低消費電力マイコン「STM32L4+」

 メモリ機能を強化するため、デュアルOcto SPIポートを採用。同インタフェースをサポートしたことで、シングル/デュアル/クアッド/オクタルSPI、HyperBusメモリ、Flashメモリ、SRAMメモリなどの外部メモリを、高速でコードアクセス可能な拡張領域や外部ストレージとして増設可能になった。

 内蔵メモリとして、640KバイトのSRAM、1〜2Mバイトのフラッシュメモリを搭載した。高速演算処理をサポートしてグラフィック性能を最大化する他、書き込み、読み込みを同時処理し、多数のコードとデータを保存できる。内蔵のフラッシュメモリは、高度なエラー訂正機能も搭載している。

120MHz動作時の性能が150DMIPSに向上

 他に、CPU負荷を軽減する「Chrom-ARTグラフィックHWアクセラレータ」、円形ディスプレイ向けに処理を最適化する「Chrom-GRCグラフィック・メモリ・マネジメント・ユニット」などの機能も内蔵。円形ディスプレイに特化した処理が可能で、グラフィック処理の負荷を最大20%軽減できる。

 また、Host、Device、OTGによるUSBサポート、モーター制御などに用いるタイマー、SPI、シリアルオーディオインタフェース、CANなどの通信インタフェース、信号処理、PDMとPCMの変換を可能にするΔΣモジュレーター用デジタルフィルターなども搭載した。

 既に量産を開始しており、サンプル価格は約6.52米ドル。最大125℃までの高温対応品や、STM32L4+の144ピンパッケージ品を搭載したNucleoボード、開発キット「STM32L4+ Discovery Kit」なども用意している。

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