日本テキサス・インスツルメンツは、速度重視のアプリケーション向けに、60MHzローサイドGaN(窒化ガリウム)ドライバー「LMG1020」と最大200VのGaN FET向け50MHzハーフブリッジドライバー「LMG1210」を発表した。
日本テキサス・インスツルメンツは2018年3月、LIDAR(光検出と測距)や5G(第5世代移動通信)RFエンベロープトラッキングなどの速度重視のアプリケーション向けに、高速のGaN(窒化ガリウム)FETドライバー「LMG1020」「LMG1210」を発表した。現在、サンプルを供給中。1000個購入時の価格は、LMG1020が1.79米ドル、LMG1210が2.19米ドルとなる。
60MHzローサイドGaNドライバーのLMG1020は、2.5ナノ秒の伝搬遅延特性と1ナノ秒の最小パルス幅を提供。これにより、産業用LIDAR用途で高精度のレーザーを可能した。パッケージは0.8×1.2mmのWCSPで供給され、ゲートループの寄生パラメータや損失を最小限に抑えることができる。
50MHzハーフブリッジドライバーのLMG1210は、最大200VのGaN FETに対応。スイッチノード容量を1pFに抑え、調整可能なデッドタイム制御機能により、高速DC-DCコンバーター、モータードライブ、Class-Dオーディオアンプ、電力変換アプリケーションなどの効率を最大5%向上できる。CMTI(同相モード過渡電圧耐性)は300V/ナノ秒以上で、システムのノイズ耐性を高めることができる。
また、デッドタイム制御機能を集積し、電源サイズを最大80%縮小する。パッケージは3.0×4.0mmのWQFNを採用。伝搬遅延特性は10ナノ秒となる。
スイッチング周波数は両製品とも50MHz。評価モジュール「LMG1020EVM-006」「LMG1210EVM-012」とSPICEモデルも提供している。
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