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ESD保護対応の車載用コモンモードフィルターSTマイクロ ECMF04-4HSM10Y、ECMF04-4HSWM10Y

STマイクロエレクトロニクスは、ESD保護デバイスを搭載した車載グレードのコモンモードフィルター「ECMF04-4HSM10Y」「ECMF04-4HSWM10Y」を発表した。高速通信のインタフェースICをコモンモードノイズから保護する

» 2020年05月25日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2020年4月、ESD(静電気放電)保護デバイスを搭載した、車載用コモンモードフィルター「ECMF04-4HSM10Y」「ECMF04-4HSWM10Y」を発表した。車載機器で想定されるサージ耐性を保証し、高速データ通信のインタフェースICをコモンモードノイズから効率的に保護する。

ESD保護デバイスを搭載した車載用コモンモードフィルター

過渡電圧サプレッサダイオードを搭載

 ESD対策として、低クランプ電圧の過渡電圧サプレッサダイオードを搭載。車載規格AEC-Q101に準拠するほか、静電気試験規格ISO10605で規定する車載機器サージ耐性を有する。

 ECMF04-4HSM10Yは2.2GHzの帯域幅を備え、HDMI 1.4、MIPIなどの通信インタフェースに対応する。コモンモードの減衰特性は、900MHzで−25dB、1.5GHzで−14dB。セルラー通信やGPSアンテナの放射ノイズによる感度低下を防止する。

 ECMF04-4HSWM10Yはさらに広い3.5GHzの帯域幅を備え、LVDSやDisplayPort、USB 3.1、HDMI 2.0に対応する。コモンモードの減衰特性は、2.4GHzで−30dB、5.0GHzで−16dB。セルラー通信やGPSシステムに加えて、Bluetooth機器やV2XのWi-Fiアンテナにも適応可能だ。

 ディスクリートのコモンモードチョークやLTCC(低温同時焼成セラミック)デバイスと置き換えることで、基板の省スペース化やコスト削減につながる。また、安全でノイズのない車載ネットワーク通信に貢献する。

 既に量産中で、2.6×1.35×0.75mmのQFN10Lパッケージで提供する。1000個購入時の単価は約0.20米ドルとなる。

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