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安全に使うための注意点と単発現象の測定初めて使うオシロスコープ(3)(1/4 ページ)

本連載は初めてオシロスコープを使う人を対象にその基本的な使い方や使用上の注意点を解説していく。今回は、オシロスコープを安全に使うために注意すべき点と、単発現象の測定方法について説明する。

» 2022年02月14日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]
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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

オシロスコープ入力端子の外側はケースにつながっている

 多くの高周波測定器と同じように、オシロスコープ入力端子の外側の金属とオシロスコープのケースは導通している。

図1:BNC端子の外側とケースは導通している

 オシロスコープに接続される受動電圧プローブのアースリードは、BNC端子の外側に接続されている。このため、プローブのグランドリードとケースは同じ電圧になる。

測定対象がコモンモード電位を持っているときは要注意

 オシロスコープは安全のため接地を取って使うので、コモンモード電位を持った測定対象にグランドリードを接続するとオシロスコープを介して電流が接地に向かって流れ、測定対象やプローブの破損につながる危険がある。

 また、オシロスコープを接地しないで使った場合は測定対象のコモンモード電位とオシロスコープのケース電位が同じになるため、人がケースを触れたときに感電する危険がある。

図2:接地を取っていないオシロスコープでのコモンモード電位による感電[クリックで拡大]

 測定対象がコモンモード電位を持っている場合は、高電圧差動プローブや入力が絶縁されたオシロスコープを使用する。

オシロスコープの受動電圧プローブでコンセントの波形を測るのは危険

 受動電圧プローブを使って電源コンセントの電圧波形を測ろうとして、受動電圧プローブを壊してしまうことがある。これは電源コンセントのライン側(接地されていない側)にグランドリードを接続してしまうためである。また、オシロスコープを接地しないで使った場合は感電の危険があるので、受動電圧プローブをコンセントにつないではいけない。電源コンセントの電圧波形を観測する場合は、高電圧差動プローブを用いる。

図3:受動電圧プローブを使ってのコンセントの電圧波形観測は危険[クリックで拡大]

高電圧シングルエンドプローブを使って測定する場合は接地が必須

 高電圧シングルエンドプローブを使って高い電圧波形を観測する場合は、グランドリードが外れてしまうと内部抵抗を介してオシロスコープのケースに高電圧が印加される危険がある。オシロスコープが接地されていない場合は人がケースに触れたときに感電するため、必ず接地して使わなければならない。

図4:接地されていない状態で高電圧シングルエンドプローブを使っての波形観測は危険[クリックで拡大]
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