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波形画像/データの保存とさまざまなプローブ初めて使うオシロスコープ(5)(5/6 ページ)

» 2022年04月12日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]

高電圧シングルエンドプローブの用途と使用上の注意点

 TBS2000Bに添付されている受動電圧プローブでは最大入力電圧が300Vrmsと仕様で規定されているため、パワーエレクトロニクス機器など高電圧を取り扱う機器の波形観測では、高電圧に対応した高電圧シングルエンドプローブを用いる。

 TBS2000Bに対応したP5100A(500MHz、100:1)の最大入力電圧は2500Vpeakもしくは1000Vrmsとなっている。P5100Aの周波数帯域は500MHzであるが、最大入力電圧は下図に示すように信号の周波数によって異なるので、高周波成分を含む電圧を測定する場合は注意が必要である。

図8:高電圧シングルエンド・プローブ(P5100A)の最大許容入力電圧

高電圧差動プローブの用途と使用上の注意点

 高電圧差動プローブは回路の2点間の電圧差を測定できる。そのため、パワーエレクトロニクス回路のIGBTの端子間に加わる波形の観測などに使われる。

図9:高電圧差動プローブによるIGBTの波形観測[クリックで拡大]

 高電圧差動プローブはコモンモード電圧の影響を受けるため、確度の高い波形観測をする場合は、プローブの仕様書に書かれている同相除去比(CMRR:Common Mode Rejection Ratio)を確認する必要がある。コモンモードの影響を少なくして波形観測をする場合は、光絶縁型差動プローブを使用するのが望ましい。

図10:光絶縁型差動プローブ

 高電圧差動プローブも最大入力電圧は信号の周波数に依存するので、高い周波数成分が含まれた信号の観測では注意が必要である。

図11:高電圧差動プローブ(THDP0100)の許容最大入力電圧[クリックで拡大]

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