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USARTって何?(非同期式/同期式のシリアルインタフェース)Q&Aで学ぶマイコン講座(81)(1/3 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初心者の方からよく質問される「USARTって何?」についてです。

» 2023年05月31日 10時00分 公開

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 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初心者から多く寄せられる質問です。

 マイコンに搭載されている「USART」や「UART」が通信機能であることは分かりますが、具体的にどのような通信方式ですか?また、USARTとUARTは何が違うのですか?

 USARTとUARTは、いずれもシリアル通信インタフェースの一つです。シリアル通信とは、通信データの通り道が1つしかない通信方式で、電気的には1本の配線でデータをやりとりします。シリアル通信には、大きく分けて「同期式」と「非同期式」があります。通信データを同期用のクロックに同期させて送受信する方法が同期式(図1)で、クロックを使わずに通信開始のタイミングを合わせて通信する方式が非同期式(図2)です。非同期式は、スタートビットとストップビットで足並みをそろえて通信するため、「調歩同期式」とも呼ばれます。

<strong>図1:同期式シリアル通信</strong>[クリックで拡大] 図1:同期式シリアル通信[クリックで拡大]
<strong>図2:非同期式シリアル通信</strong> [クリックで拡大] 図2:非同期式シリアル通信 [クリックで拡大]

 USARTは、英語のUniversal Synchronous & Asynchronous Receiver Transmitterの頭文字をとったものです。同期式/非同期式両方の通信が可能な通信機能です。UARTは、Universal Asynchronous Receiver Transmitterの頭文字をとったもので、非同期式通信のみ可能な機能です。しかし、マイコンによって、同期式/非同期式通信の両方に対応している機能でもUARTと呼ばれている場合があります。UARTと書かれていても、実際にどんな機能が実現可能なのかは、マニュアルで確認する必要があります。

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