「業界最高値」1005サイズで静電容量47μFの積層セラコン：京セラ KGM05シリーズ

京セラは、静電容量値47μFの1005サイズ積層セラミックコンデンサー「KGM05」シリーズを発表した。1005サイズのMLCCにおいて静電容量値47μFは「業界最高」（同社）だという。

[EDN Japan]

　京セラは2025年3月、静電容量値47μFの1005サイズ積層セラミックコンデンサー（MLCC）「KGM05」シリーズを発表した。同月からサンプル対応を開始し、同年12月に量産を開始する。1005サイズのMLCCにおいて静電容量値47μFは「業界最高」（同社）だという。

静電容量値47μFの1005サイズ積層セラミックコンデンサー「KGM05」シリーズ 出所：京セラ

誘電体と内部電極の薄層化で容量が倍増

　MLCCにおいて、スマートフォンやウェアラブル機器に最も多く採用されているのが1005サイズだ。同社独自の材料技術、プロセス技術によって誘電体と内部電極を薄層化し、静電容量値22μFの同社従来品と比べて同サイズ1個当たりの容量を約2.1倍に拡大した。これによって必要容量の確保と部品点数の削減に大きく貢献する。

　電子機器に多く搭載されるMLCCでは、小型化や高容量化と共に、発熱などによる過酷な温度環境下で使用する部品の信頼性向上が求められている。同シリーズは、最大105℃までと耐熱性に優れ、AIサーバなどの過酷な温度環境下でも高い信頼性を発揮する。

　サイズは1.0×0.5×0.8mmで、定格電圧4Vdcの「KGM05DR50G476MH」、同2.5Vdcの「KGM05DR50E476MH」「KGM05DS60E476MH」の3モデルを用意する。いずれも静電容量は47μF、静電容量許容差は±20％。使用温度範囲および温度特性は、KGM05DR50G476MH、KGM05DR50E476MHが−55〜＋85℃でEIA規格X5R、KGM05DS60E476MHが−55〜＋105℃でEIA規格X6Sだ。