東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジーは、「INSPECTRA」シリーズとして、半導体先端パッケージ向け大型ガラス基板検査装置を開発した。ガラス基板の両面および内部欠陥検査が可能だ。
東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジーは2025年2月、「INSPECTRA」シリーズとして、半導体先端パッケージ向け大型ガラス基板検査装置を発表した。同年3月から販売する。
同装置は、パターン不良や異物の検出に加え、ガラス基板特有のひび割れ(クラック)などの不具合を検出できる。パネルレベルパッケージ(PLP)のガラスコアインターポーザーや、再配線用ガラスキャリアに対応している。
従来のシリコンインターポーザーは、円形のため1ウエハー当たりの取り数が少なく、需要を満たせないことが課題になっている。そのためシリコンインターポーザーの代替として、大きな基板サイズで製造可能で、高密度実装に適用できるガラス基板に期待が寄せられている。
しかし、素材がガラスのため微細なひび割れが発生する場合があり、そうしたガラス基板は工程の中で取り除く必要がある。光学的技術を用いる従来の表面検査では、検査装置の構造から表面の欠陥は検出できても、裏面や内部の欠陥は検出できなかった。
同装置は、従来のINSPECTRAシリーズの基本仕様をベースに、新たに開発したガラス基板の不具合検出、解析アルゴリズムおよび偏光を利用した光学的検査機構を搭載している。これによってガラス基板の両面検査および内部欠陥検査が可能になった。
650×650mmのガラス基板に対応し、1パネル当たり40秒と高速で検査ができるため、全数検査を可能にし、不良品の流出防止に寄与する。
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