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高精度センシングを実現するローサイド電流センスアンプ、STゲイン誤差は0.15%以内

STマイクロエレクトロニクスは、高集積ローサイド電流センスアンプ「TSC1801」を発表した。ゲイン設定用に整合された抵抗を集積し、ゲイン誤差は全温度範囲で0.15%以内を達成している。

» 2025年04月17日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2025年4月、高集積ローサイド電流センスアンプ「TSC1801」を発表した。20V/V固定ゲイン値を備えた産業グレードの「TSC1801BILT」を発売後、5V/Vモデルと50V/Vモデルを提供する予定だ。

高集積ローサイド電流センスアンプ「TSC1801」の使用イメージ 出所:STマイクロエレクトロニクス

 TSC1801BILTは6ピンのSOT23デュアルインラインパッケージで現在量産中。単価は1000個購入時に約0.54米ドル(約78円)だ。車載グレード対応品は2025年4〜6月の発売を予定している。

ゲイン誤差は全温度範囲で0.15%以内

 TSC1801は、ゲイン設定用に整合された抵抗を集積し、ゲイン誤差は全温度範囲で0.15%以内を達成。製造時の外付け抵抗のトリミングも不要だ。双方向の電流センシング機能を備え、低いコモンモード電圧で値の低い高精度シャント抵抗を使えるように最適化されている。

 アーキテクチャは、ローサイドでの電流検出に特化していて、0.5%未満の全出力誤差と、±200μV(max.)のオフセット電圧など、各パラメーターの高精度な制御が可能だ。

 帯域幅は2.1MHzで、高周波数の電力管理システムにおいてもパルスごとの電流制御ができ、モータードライブにおけるトルク調整の滑らかさ向上と振動低減に貢献する。また、アンプの高速応答により、障害発生時に素早く過電流検出し、電子部品を損傷から保護する。

 電源電圧範囲は2.0〜5.5V、動作温度範囲は−40〜+125℃に対応。車載グレード対応品はAEC-Q100およびQ003に準拠していて、さらに高度なスクリーニングによってAEC-Q001およびQ002に準拠した製品も用意する。

 主な用途としては、車載用およびモーター制御用、産業機器、サーバや通信インフラの電力変換、力率補正、高精度な信号処理などを見込む。

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