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入力オフセット電圧±150μV、入力耐圧100Vの双方向電流センスアンプ48Vシステムでも使用可能

STマイクロエレクトロニクスは、双方向電流センスアンプ「TSC2020」を発表した。入力コモンモード電圧は−4〜+100Vで、48Vシステムなどの高電圧で使用できる。高精度のアナログ回路により、入力オフセット電圧を±150μVに抑えた。

» 2024年03月14日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2024年2月、産業、車載機器に適した双方向電流センスアンプ「TSC2020」を発表した。既に量産を開始していて、1000個購入時の単価は約1.20米ドル(約180円)となる。

双方向電流センスアンプ「TSC2020」 双方向電流センスアンプ「TSC2020」 出所:STマイクロエレクトロニクス

100Vの入力耐圧と±150μVの入力オフセット電圧

 入力コモンモード電圧は−4〜+100Vで、48Vシステムなどの高電圧で使用できる。高精度のアナログ回路により、入力オフセット電圧を±150μVに抑え、外付けシャント抵抗の小型化と抵抗による損失削減に寄与する。

 小さい電位差を扱えるため、測定誤差を低減できる。同相信号除去比は100dB以上で、インラインでのモーター制御などにおいて、コモンモード電圧変動に対する耐性を備えている。PWM除去を強化していて、モータードライブやスイッチング電源で高いノイズ耐性を発揮する。

 TSC2020は、20V/Vの固定ゲインを持ち、通常ゲイン設定や保護回路に必要な外付け部品は必要ない。ゲイン誤差0.3%およびゲインドリフト3.5ppm/℃という高い精度と安定性を実現し、トリミングは不要だ。

 主な用途として、サーバや電動工具、モーター制御、電源などの電流検出回路用を見込む。AEC-Q100に準拠し、モーター制御ウィンドウ開閉装置やバッテリーマネジメントシステムなどの車載向けにも使用可能だ。パッケージは、SO8またはMini SO8パッケージで提供する。

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