村田製作所は、1.0×0.5×0.8mmの1005Mサイズで静電容量47μFの積層セラミックコンデンサーを量産開始した。独自のセラミック素子と内部電極の薄層化技術によって、静電容量は「1005Mサイズとしては最大」(同社)となる47μFだ。
村田製作所は2025年7月、1.0×0.5×0.8mmの1005Mサイズで静電容量47μFの積層セラミックコンデンサーを量産開始したと発表した。
独自のセラミック素子と内部電極の薄層化技術によって「1005Mサイズとしては最大」(同社)の静電容量47μFを達成。静電容量が同程度の従来品と比べると、実装面積を約60%削減している。同じ1005Mサイズの従来品との比較では、静電容量が22μFから47μFへと約2.1倍に増えた。
量産を始めたコンデンサーは、「GRM158C80E476ME01」「GRM158R60E476ME01」の2種。GRM158C80E476ME01は、最大105℃の高温環境下でも使用可能なので、ICの周辺にコンデンサーを配置できる。GRM158C80E476ME01の温度特性はX6Sで、GRM158R60E476ME01はX5R。定格電圧は2.5Vdcだ。
開発の背景にはAIサーバの普及がある。こうした機器には多くの部品が搭載され、回路基板の限られたスペースで効率的に部品配置する必要がある。コンデンサーには小型化と大容量化が求められる一方で、回路基板やICの発熱に伴う高温環境下でも使用できるように信頼性の高さも求められるようになっている。
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