SiCパワー半導体を用いると、大電力を扱う回路を従来よりも小型・軽量で実現できます。この特長は、どのようなアプリケーションに生かせるでしょうか?
例えば、EVは走行用モーターに大きな電力を使用します。一方で、車室空間確保のために制御機器の小型化、燃費の面から重量の軽減も求められます。SiCパワー半導体は、これらのニーズに全て応えることができます。走行用モーターの駆動回路は「インバーター」と呼ばれ、バッテリーから供給される直流電源をモーター駆動用の交流電源に変換します。
電気自動車以外の分野でも、大電力化に伴って機器の大型化や重量化の課題は増える傾向にあると思います。SiCパワー半導体は、そのような課題を突破するひとつの武器になるでしょう。
パワー半導体メーカーは、SiCを用いた製品開発を加速させています。SiCはSiに比べて半導体ウエハーの製造難易度が高く、歩留まりの課題があります。今後の生産能力の安定確保のため、SiCウエハーメーカーを買収したり、材料の長期供給契約の締結、自社工場でのウエハー生産に向けて取り組むなどの動きが活発化しています。
また、パワー半導体向けの新材料として、SiCのほかに窒化ガリウム(GaN)も有力視されています。現在では用途別に住み分けがされていますが、今後の技術開発によっては様相が変わったり、第3の新材料が出てくることもあるでしょう。
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