トレックス・セミコンダクターは、最大36V入力、2A出力対応の降圧DC-DCコンバーター「XC9714シリーズ」を発表した。同社が拡充している小型高耐圧な降圧DC-DCコンバーター製品で、産業機器や家電、車載バッテリーなどの12/24V動作品での使用を想定する。
トレックス・セミコンダクター(以下、トレックス)は2026年4月1日、最大36V入力、2A出力対応の降圧DC-DCコンバーター「XC9714シリーズ」を発表した。すでに量産を開始していて、サンプル価格は308円(税込)になる。主な用途として産業機器や家電、車載バッテリーなどの12/24V動作品を想定する。
XC9714シリーズはNch-NchドライバーFETを内蔵したブートストラップ方式の同期整流降圧DC-DCコンバーターで、入力電圧は4.5〜36V、出力電圧は2.5〜18V、出力電流は2Aとなっている。動作モードは「PWM制御」「PWM/PFM制御」の2種類から選択できる。PWM制御は、負荷によらず周波数が一定で、ノイズ対策が容易なモード。PWM/PFM制御は、軽負荷から重負荷まで高い変換効率を実現できる動作モードだ。消費電流も9μAと低いため「軽負荷から重負荷までシステム全体の省電力化に貢献する」(トレックス担当者)という。
EN/SS端子に抵抗と容量を接続することで、ソフトスタート時間を外部調整可能。パワーグッド機能で出力電圧の状態を監視できるため、電源シーケンスを容易に構成できるとする。負電圧の出力にも対応し、正電圧/負電圧どちらの回路でも使えることも特徴だ。
パッケージは「DFN3030-12A」(3.0×3.0×0.75mm)と「HSOP-8N」(6.2×5.2×1.6mm)の2種類を用意する。2024年に発売した60V/300mA品の「XC9702」、2025年に発売した60V/1A品の「XC9711」と同一のパッケージサイズ、ピン配置を採用していて、置き換えがしやすいので、開発途中で電源仕様に変更が生じた場合も最小限の調整で対応できるとする。
「XC9714は36V/2Aと、幅広いアプリケーションに対応できる。軽負荷時でも効率が高く、負電圧の出力にも対応するなど、汎用性の高い製品だ」(トレックス担当者)
トレックスは小型かつ高耐圧な降圧DC-DCコンバーター製品のラインアップを拡充していて、XC9714もその一環になる。トレックスの担当者は「他社製品だと、同一のピン配置で出力電流を変えた製品展開はあっても、同一ピン配置で出力電圧を変えた製品展開はあまりない。今後も同一パッケージとピン配置で、特性が異なる製品を展開する予定だ」とする。
また「同レベルの特性を持った製品は海外メーカーなどが展開しているが、米中摩擦の影響で、中国企業の製品を米国で使えないケースや、その逆のケースが起こりうる。そういった場面では、日本企業の製品が求められるようになる」(トレックス担当者)とした。
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