メディア

修理事例が示す安全部品の落とし穴――AC24V電源に潜むリスクWired, Weird(2/3 ページ)

» 2026年04月15日 10時00分 公開
[山平豊EDN Japan]

次はAC24Vのラッチリレー、電解コンはないが……

 次は安全部品のAC24Vのラッチリレーだ。図3に示す。

<strong>図3:AC24Vのラッチリレー。左は正面にラッチの動作が記載された外観。右はラッチの部品のダイオードや抵抗を確認したもの</strong> 図3:AC24Vのラッチリレー。左は正面にラッチの動作が記載された外観。右はラッチの部品のダイオードや抵抗を確認したもの[クリックで拡大]

 図3左は、正面にラッチの動作が記載された外観だ。はラッチの部品のダイオードや抵抗を確認したもので、分解して確認したところ、ダイオードは正常で抵抗は680Ωだった。しかし、AC24Vを印加しても動作せずDC24Vでは正常に動作した。このリレーには電解コンデンサーはなく、劣化する部品は内蔵されていない。このことから、AC24V電圧が低いのが動作不良の原因と思われた。AC24Vのリレー電源の生成にはAC120VからAC24Vを生成するトランスが使用されていた。図4に示す。

<strong>図4:AC24V電源を生成するトランス</strong> 図4:AC24V電源を生成するトランス[クリックで拡大]

 図4はAC24V電源を生成するトランスだ。AC120V入力にAC100Vを入れたところ、無負荷でAC24Vが出力された。AC120Vを入力すればAC27V程度が出力されるはずだ。従って、定格のAC120Vを入力すれば無負荷でもっと出力電圧が上昇し、正常に動作すると思われた。また、機器に設置されているラッチリレーのホルダーを図5に示す。

<strong>図5:機器に設置されているラッチリレーのホルダー</strong> 図5:機器に設置されているラッチリレーのホルダー[クリックで拡大]

 図5中央のラッチリレーのホルダー下部が、茶色に変色しているのが見えるだろう。この位置にはリレーのコイルがあり、その発熱でホルダーが変色していた。リレーが過熱したのは、おそらく現場では、さらに高いAC電圧が使用されているためだろう。AC24Vは用力のAC電源からトランス経由で生成されるため、用力の電圧が下がってもリレーが正常に動作できるよう、電力を多めに消費させているように思われる。つまり、AC24V電圧は安定な電圧ではなく、動作マージンを取るために高めの電圧が印加されていたということだ。安全電圧として安定化されたDC24Vを使用すれば、無駄な電力は少なくなり、部品の動作は安定するとともに、部品の寿命も長くなると思われた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR

RSSフィード

公式SNS

EDN 海外ネットワーク

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.