エレファンテックは、独自の自己組織化銅ナノ粒子技術を用いた、ガラス基板貫通ビアフィル用銅ナノペースト「SAphire G」を開発した。熱衝撃試験後もボイドやクラックが発生しない緻密な導体形成が可能だ。
エレファンテックは2026年4月30日、独自の自己組織化銅ナノ粒子(SA-CuNP)技術を用いた、ガラス基板貫通ビア(TGV)フィル用銅ナノペースト「SAphire G」を開発したと発表した。次世代のAIや高性能コンピューティング(HPC)向けパッケージのガラス基板で、高アスペクト比(AR)TGVへの低収縮かつ高耐久な導体形成を実証している。
基盤となるSA-CuNP技術は、ミクロンサイズの銅粒子表面に15nmクラスの銅ナノ粒子が吸着し、全体が大きなナノ粒子として機能するものだ。このメカニズムを活用し、ナノ粒子の含有量を約10wt%に抑えながら、優れた低温焼結性を備えた。有機分散剤を1wt%未満に低減し、焼結後の不純物残存を最小限にする。
SAphire Gは、同技術をTGVフィル用途に最適化。直径50μm、厚さ0.5mm(AR=10:1)のTGVで、熱衝撃試験後もボイドやクラックが発生しない緻密な導体形成が可能だ。TGV導通形成手法として期待される「ペーストフィル手法」で課題だった、焼結時の体積収縮によるビア内部のボイド(空隙)や隙間の発生も抑制する。
この低収縮特性により、高AR環境下でもペースト充填後の導通信頼性が向上し、収縮に伴う基材への内部応力を低減できる。信頼性試験では、−50〜+125℃、15分間、250サイクルの熱衝撃試験を実施した後でも、ボイドやクラックは見られなかった。
従来の「電解めっき法」で必要だったシード層の形成や液管理などが不要で、プロセスを簡略化できる。材料費を銀系材料の約60分の1に抑えながら、銀系ペーストと同等の導電性能を確保する。
現在、国内外の基板メーカーやガラスパネルメーカー、先端パッケージメーカーと共同評価を進めている。今後は、実用化に向けた信頼性検証を加速させる。
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