トレックス・セミコンダクター(以下、トレックス)は2026年6月18日、多機能ロードスイッチIC「XC8115/8116」シリーズを発売した。基本的な設計から見直して開発したことで「消費電流ゼロを実現した」(同社)という。
トレックス・セミコンダクター(以下、トレックス)は2026年6月18日、多機能ロードスイッチIC「XC8115/8116」シリーズを発売した。「消費電流ゼロを実現した」(同社)という製品で、サンプル価格は93円(税込)だ。
ロードスイッチICはオン/オフ切り替え時に電力を消費するのに加え、スイッチオン/オフ状態のときもショート保護などの監視回路が動作し、数マイクロ〜数十マイクロアンペアの電力を消費している。XC8115/8116ではこういった監視回路を最低限駆動するスリープ状態にすることで、異常に対応する機能はそのまま、平常時に電力をほとんど消費しない構造を実現した。
トレックスの担当者は「厳密に言うと1ナノアンペア程度の電流を消費しているが、従来製品の1000分の1以下と誤差レベルのため『消費電流ゼロ』と表現した」と述べる。「市場には消費電力が数マイクロアンペア単位の『低消費電力製品』が存在するため、それらを上回るために基本的な設計から見直して開発した」という。
入力電圧は1.1〜6V(絶対最大定格6.6V)で出力電流は1A。コンデンサーの変更でソフトスタート時間を調整する機能も備える。ラインアップのうち、XC8115はスイッチをオフにするとコンデンサーなどにたまった電気を急速放電するCLディスチャージ機能を、XC8116はスイッチオフ時の逆流防止機能を搭載する。パッケージは実装性が高い「SOT-25」(2.8×2.9×1.3mm)と小型低背の「DFN1515-6A」(1.5×1.5×0.38mm)を用意する。
用途はIoT機器や落とし物タグ、センサー機器、太陽電池のようなエナジーハーベスト機器などを想定する。一般的な用途にはXC8115が、エナジーハーベスト機器やバックアップ回路向けにはXC8116が適する。
トレックスの担当者によると、特にエナジーハーベスト機器でXC8116の引き合いが強いという。「エナジーハーベスト機器はいかに効率よく電気をためて、効率よく使えるかが重要だ。消費電流ゼロで逆流防止機能を搭載するXC8116は最適で、開発中の段階から『サンプルができたら欲しい』との声があった」。
ラインアップ展開に関しては「消費電流ゼロのまま入力や耐圧を上げることは難しいが、今回開発した設計を生かし、超低消費電流コンセプトで展開することはできると思う。スイッチIC以外に応用することも可能だろう」(トレックス担当者)とした。
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