三菱電機は、xEV向けの第5世代SiC-MOSFETチップ「WF0007Q-1200AA」「WF0005Q-0750AA」のサンプル提供を開始する。同社前世代品と比べてオン抵抗が低減している。
三菱電機は2026年6月、電動車(xEV)やeAxle向けに、第5世代炭化ケイ素(SiC)MOSFETチップ「WF0007Q-1200AA」(1200V)「WF0005Q-0750AA」(750V)を発表した。サンプルの提供は、それぞれ同年6月下旬、同年7月下旬の開始を予定している。
両製品は、同社が新たに開発した独自のトレンチ構造「FSC(Flat Source Contact)構造」を採用。従来用いている斜め方向からのイオン注入技術と組み合わせることでセル密度を高め、電流が流れやすい構造としている。
これにより、定格電圧1200V品のオン抵抗が6.8mΩ、750V品が4.8mΩになった。従来の第4世代トレンチ型SiC-MOSFETと比べて、約25%低減している。導通損失や発熱を抑えられるため、xEV用インバーターの高効率化や小型化につながる。
製造面では、同社独自のプロセス技術を適用した。ボディダイオード通電による性能劣化を抑制し、品質の安定性を高めた。さらに、プレーナー型SiC-MOSFETやトレンチ型SiC-MOSFET、SiCショットキーバリアダイオード(SBD)の研究開発と製造で培った工程管理技術や、独自のゲート酸化膜製法を応用した。
これらにより、スイッチング動作に伴う電力損失やオン抵抗の変動を抑えている。長期間の使用でも安定した特性を維持できるほか、xEV向けインバーターやeAxleの耐久性向上にも寄与する。
表面電極ははんだ接合に、裏面電極ははんだ接合およびAg焼結接合にそれぞれ対応する。RoHS指令にも準拠した。
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