三洋化成工業の子会社であるサンノプコは、積層セラミックコンデンサ(MLCC)などに向けたセラミックス微粒子用水系分散剤を開発した。界面制御技術によりナノ粒子化と高分散化を実現した。低温分解性を備えた開発品も用意している。
三洋化成工業は2026年10月、子会社のサンノプコが積層セラミックコンデンサ(MLCC)などに向けたセラミックス微粒子用水系分散剤を開発したと発表した。界面制御技術によりナノ粒子化と高分散化を実現した。低温分解性を備えた開発品も用意している。
MLCCなどの電子部品は、さらなる小型化や高容量化が求められている。これを可能にするため、チタン酸バリウムなどのセラミックス粒子の微粒子化や誘電体層の薄層化が進む。ただ、「ナノレベルの微粒子は凝集しやすい」「スラリーの高濃度化が難しい」「製造工程によっては分散剤など有機成分が残留する」といった、いくつかの課題があった。
そこでサンノプコは、これまで蓄積してきたセラミックス製造プロセス向け添加剤の技術と、界面制御技術および独自の分子設計技術を融合し、新たなセラミックス微粒子用分散剤を開発した。
開発品は、湿式粉砕工程で優れた分散性能を発揮する。これにより、酸化チタンをはじめとするセラミックス粒子をナノレベルまで解砕、微粒子化し、その後も再凝集を抑えて均一な分散状態を維持できるという。スラリーの粘度上昇や粒子の沈降も抑制でき、高濃度化や粉砕効率の向上に貢献する。
低温分解性を備えたタイプも用意している。熱重量分析(TGA)において、約300℃までに有機成分の大部分が分解、除去されるとする。従来品より低い温度で分解が進むので、有機成分の残留抑制やエネルギーコストの削減などに貢献するという。
サンノプコは、水系や溶剤系の分散剤に加え、バインダーや消泡剤、離型剤、帯電防止剤などを手掛けている。これらの技術や製品を組み合わせ、セラミックス製造プロセス全体に対するソリューションを提案していく。
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