トヨタ自動車は、『スマートグリッド展2011/次世代自動車産業展2011』(2011年6月15日〜17日)において、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)向けの充電スタンド「G-Station」を展示した(写真1)。
G-Stationは、出力電圧が単相200Vの普通充電スタンドである。トヨタ自動車と、同社の顧客向けIT事業会社であるトヨタメディアサービスが共同で開発した。その最大の特徴は、トヨタ自動車と米Microsoft社が共同開発を進めている「グローバルクラウドプラットフォーム」上で運用される「トヨタスマートセンター」に接続するための通信機能を有していることだ。これにより、G-Stationの利用者は、EV/PHEVへの充電完了の通知をメールで受け取ったり、G-Stationの位置や空き状況をパソコンや携帯電話機などで確認したりすることができる。一方、充電スタンドの設置者(運用者)は、充電に用いた電力に対する課金や、遠隔地からの稼働状態のモニタリングなどが容易に行えるようになる。
G-Stationの通信機能は、基本的には有線LANを用いる。有線LANを用意できない場合のみ、WiMAXや第3世代携帯電話通信(CDMA方式)などの無線通信を用いることになる。品種としては、普及型のタイプAと、高機能型のタイプBの2つがある。タイプAは、入力インターフェースとなるFelicaを用いた認証システムだけを搭載している。価格は、通信機能を備える普通充電スタンドで最も安価な28万円である。一方、タイプBは、Felicaを用いた認証システムに加えて、人感センサーや音声による操作ガイダンス機能、表示用のディスプレイなどを搭載する。価格は44万8000円である。トヨタメディアサービスによれば、「政府の補助金によって価格の半額を支援してもらえるので、実質価格はタイプAで14万円になる」という。
(朴 尚洙)
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