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EV/HEVの大容量インバータ向けゲートドライバIC、10A以上の電流を出力可能IR AUIR0815S

IRジャパンの「AUIR0815S」は、EVやHEVの大容量インバータのパワーMOSFETやIGBTを駆動するゲートドライバICである。10A以上の電流を出力可能だ。

» 2012年01月31日 14時39分 公開
[EDN Japan]

 インターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)は2012年1月、車載用ゲートドライバIC「AUIR0815S」を発表した。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)のインバータのパワーMOSFETやIGBTを駆動するために、10A以上の電流を出力できる。既にサンプル出荷を開始している。1万個購入時の単価は0.99米ドルから。

 AUIR0815Sは、ハイサイド側で用いるプルアップ用のnチャネルMOSFETと並列にpチャネルMOSFETを接続した回路を集積している。このため、ゲート‐ソース間電圧が負の値でも駆動可能なので、連続的なオン状態を実現できる。また、ターンオン時の出力端子(OUTH)とターンオフ時の出力端子(OUTL)を分離した。これにより、電力容量の大きいモーターやスイッチング電源のノイズ対策で使用する、ゲートの充放電を行う2つの異なる外付け抵抗を選択できる。さらに、入力端子にローレベルを入力することで、OUTLの出力をエミッタ側電源電圧(VEE)にプルダウンする機能も備える。


 出力インピーダンスと電力損失が低いことも特徴である。出力抵抗は、電流の吸い込み時が90mΩ、吐き出し時が180mΩ(いずれも標準値)。伝播遅延時間はオン時/オフ時ともに250ns(標準値)。立ち上がり時間は260ns、降下時間は150ns(いずれも最大値)となっている。

 その他の仕様は以下の通り。電源電圧範囲は、コレクタ側電源電圧(VCC)-基準電圧(GND)で10〜30V、GND-VEEで−1〜20V、VCC-VEEで10〜30Vとなっている。動作温度範囲は−40〜150℃。車載ICの品質規格であるAEC-Q100に準拠する。パッケージは、8端子のSOPで供給される。

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