ディスクリート半導体と受動部品を手掛けるビシェイは、4月に発表した「2012年の注目製品群」を数多く出品した。600V耐圧の超低オン抵抗MOSFETや、薄型の大電流インダクタの新型品などである。
ディスクリート半導体と受動部品の大手メーカーであるVishay Intertechnologyの日本法人ビシェイジャパンは、2012年4月に発表した「2012年の注目製品群」の多くを「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)に出品した。同社は毎年、その年の注目製品として12の製品を選び、「Super 12」と呼んで発表している。
ディスクリート半導体では、600V耐圧のパワーMOSFET「SiHG73N60E Eシリーズ」などを展示した。同シリーズは、オン抵抗が低いことを特徴として訴求しており、具体的にはゲート・ソース間電圧が10Vの時の値が39mΩである。ゲート電荷も最大362nCと低く抑えた。「このオン抵抗は、耐圧が同程度の従来のMOSFETに比べて30%程度低く、業界最小レベル。LED照明や太陽光発電といった応用分野で今後、需要が伸びる」(ビシェイジャパン)という。
受動部品では、各種機器の電源回路に向けた薄型の大電流インダクタ「IHLP 3232シリーズ」などを展示した。このシリーズは、同社が従来からラインアップしていたIHLP製品群に新たに追加した中型サイズ品で、寸法は約0.32インチ(8.18mm)角である。「これまでも約0.25インチ(6.35mm)角と約0.40インチ(10.16mm)角の品種をとりそろえていたが、この拡充でユーザーの設計自由度がいっそう高まる」(同社)としている。
この0.32インチ角品には、インダクタンス値が0.22μ〜10.0μH(100kHzにおいて)の範囲で異なる品種を用意した。厚みは3mmもしくは4mm。直流重畳特性が高いことも訴求しており、具体的には0.22μH品で34.0A、10.0μH品で9.0Aを確保した(いずれもインダクタンス値が20%低下する条件)。
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