テクトロニクスは、業界初のHDMI-HDCP入力を直接モニタリングできる波形モニターと波形ラスタライザを発表した。Blu-rayプレーヤなど民生機器のHDMI出力の評価を、HDMIプロトコルアナライザなど専用機器を使わずに行える。
テクトロニクスは2013年4月9日、HDMI-HDCP(High-band width Digital Content Protection)入力を直接モニタリングできる新製品「WFM5250型波形モニタ」と「WVR5250型波形ラスタライザ」を発表した。同社はHDMI-HDCP入力を直接モニタリングできる製品は「業界で初めて」としている。
これまで、STB(セットトップボックス)やBlu-rayプレーヤなどの民生機器のHDMI出力のビデオ信号品質は直接モニタリングできなかったという。HDMIコネクタから出力されるコンテンツのほとんどは、HDCPシステムにより暗号化保護されていることから、HDCP適合機器以外では復号できなかったためである。
新製品は、HDCPに適合し、HDMIインタフェースを使用する民生機器の出力信号の品質を直接評価できる。「ビデオサービス事業者にとっては非常に重要な機能であり、視聴者のQoE(ユーザ体感品質)を客観的に測定したり、放送/規制規格への適合性を確認したりできる」(同社)としている。
STBの出力チェックの他にも、STBの新しいファームウェアのテストや相互運用性の確認などにも利用でき、専用のHDMIプロトコルアナライザは不要になる。放送事業者にとっても、通常の番組よりもCM音量が大きくならないように規定する米国のCALM法(商業広告音量軽減法)に準拠するために重要なヘッドエンドやハブサイトでのオーディオラウドネスも素早く確認できる。
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