東芝は、eMMC Version 5.1に準拠した組み込み式NAND型フラッシュメモリを発表した。オプショナル機能として規定されたコマンドキューイング機能とセキュアライトプロテクション機能に対応している。
東芝 セミコンダクター&ストレージ社は2015年3月、JEDEC eMMC Version 5.1に準拠した組み込み式NAND型フラッシュメモリを発表した。スマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末向けで、ラインアップは16Gバイトの「THGBMHG7C2LBAIL」、32Gバイトの「THGBMHG8C4LBAIR」、64Gバイトの「THGBMHG9C8LBAIG」、128Gバイトの「THGBMHT0C8LBAIG」の4種となる。
今回発表された新製品は、15nmプロセスを用いたNAND型フラッシュメモリチップとコントローラチップを一体化した制御機能付きの組み込み式フラッシュメモリとなる。eMMC Version 5.1でオプショナル機能として規定された、コマンドキューイング機能とセキュアライトプロテクション機能に対応した。
コマンドキューイング機能を導入したことで、従来製品に比べてランダム読み出し速度が最大約30%向上。これにより、スマートフォンやタブレットなどで、複数のアプリケーションを同時に実行する際の使い勝手が改善できるという。
また、従来のライトプロテクト機能を拡充したセキュアライトプロテクション機能により、情報保護機能を強化。ユーザーが指定したエリアに記録した情報を他人から上書き/消去されるのを防ぐことができる。
他に、eMMC Version 5.1で新たに規定されたBKOPS制御、キャッシュバリア、キャッシュフラッシングレポート、ラージRPMBライトなどの機能にも対応している。大容量データの記録も可能で、128GバイトモデルではHD画質動画で約16.3時間、SD画質動画で約39.7時間、ワンセグで約668時間を記録できる。
16Gバイト、64Gバイトモデルはサンプル出荷を開始し、今後32Gバイト/128Gバイトモデルも順次サンプル出荷をする予定。全製品とも、量産開始は2015年4〜6月になるという。
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