前回に続き、歯科技工用ブラシレスモーターのコントローラーの修理だ。モーターの動作確認を行っていたところ、なんと制御基板から煙が噴き出した。その原因を探る。
歯科技工の機器修理をしている知人から連絡があった。前回に続き、2台目となる歯科技工用ブラシモーターのコントローラーの不具合内容は、
『ブラシレスハンドピースのモーターのコントローラーなのですが、回転がガガガっとなり回らなくなってしまいました。メーカーが修理をしなくなってしまった製品で、お手上げ状態なのです』
とのことだった。
ケースを開けて2台目の基板を確認した。大型の電解コンデンサーは点検のため外している。図1に示す。
基本的なコントロール基板の構成は1台目と同じだったが、CPUの左側にオペアンプがあった。通電して動作を確認したところ、ハンドピースのモーターは回ったものの、4秒程度で停止した。
当初連絡があった不具合内容と実際の動作が異なっていた。短時間で停止するのは、何らかのエラーを検知している可能性が高い。恐らくモーターが回ると電源電圧が下がっているのではないかと考えられた。
不具合の原因は、オペアンプの電源電圧の変動にありそうだ。CPUチップのポート出力をオシロスコープで確認してみると、モーターは回転したが4秒程度で停止した。何回かモーターの動作確認を行っていたところ、なんと制御基板から煙が噴き出した。慌ててAC電源を切った。焼損した基板と部品の写真を図2に示す。
図2左は制御基板のハンダ面で、破損した部品に×印を書いている。右図は外した部品で、部品面に実装されていたダイオードブリッジも焼損していた。破損したトランジスタの4個は三相モーターを駆動するためのものだった。焼損した部品から推定される原因は、トランジスタのIブリッジの上下が同時にONして駆動電源を短絡したために、ダイオードブリッジに過負荷がかかり焼損したことだと思われた。基板に実装されていたヒューズは4Aで切れていなかった。
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