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3万円オシロの修理、高圧パルス電源は甘くない【暫定修理編】Wired, Weird(2/3 ページ)

» 2015年08月05日 10時00分 公開

100円ショップの変換プラグに!

 さて、手持ちの部品でこのICの代わりの部品を探した。単品のICは無かったが100円ショップで買った自動車用電源からUSBコネクタで5Vを供給する「変換プラグ」の存在を思い出した。確か、このプラグの基板はMC34063Aに似たICが使用されていたはずだ。

 早速、100円ショップで売られている変換プラグを分解してICの型名を確認したら、やはりMC34063と記載されていた。型名が同じなので代替品に使える。シガーソケット−USB変換プラグの基板の写真を図3に示す。

図3 シガーソケット−USB変換プラグの基板 (クリックで拡大)

 変換プラグ基板に実装されていたMC34063Aを外してオシロスコープの電源基板へ取り付けた。両方の基板とも片面基板なので簡単に交換できた。次にオシロスコープの電源基板のバッテリー用の2Pコネクタの端子に安定化電源から8.4Vを接続したが、大きな電流は流れなかった。マルチメータでDC-DCコンバータ回路の出力電圧を右側のコネクタの1.2ピンで測定した。図4に示す。

図4 DC-DCコンバータ回路の出力電圧を測定 (クリックで拡大)

 図4でDC-DCコンバータの出力電圧が−7.08Vに変換されたことが確認できた。電源基板の二次側の回路は正常に動作しているようだ。

8.4Vの電圧を作る

 さて、あとはバッテリー端子へ8.4Vの電源を供給すれば良い。手元にある部品で8.4Vの電圧を作るにはDC12V出力のACアダプタと電圧が可変できる降圧DC-DCコンバータ基板を使えば良い。これを使って改造した電源部の写真を図5に示す。

図5 改造後の電源部分 (クリックで拡大)

 図5でDC12VのACアダプタは白い延長コードを通して電源スイッチのAC端子へはんだ付けし、このDC12V出力をDC-DC降圧コンバータ基板に通しバッテリーコネクタの端子へ直接はんだ付けした。ACアダプタはパーツショップから、降圧DC-DCコンバータ基板はオークションで購入していた。

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