STマイクロエレクトロニクスは、車載用8ビットマイクロコントローラ「STM8AF」を搭載したシステム向けに、セーフティ・ドキュメント・パッケージ「STM8A-SafeASIL」を発表した。
STマイクロエレクトロニクスは2015年8月、車載用8ビットマイクロコントローラ(マイコン)「STM8AF」を搭載したシステム向けに、セーフティ・マニュアルおよびFMEDA(故障モード影響診断解析)ドキュメントを発表した。8ビットマイコン向けとしては業界初で、これによりISO 26262機能安全規格(ASIL-Bまで)の認証取得が簡略化できるという。
STM8AFは、CAN・LINドライバやタッチスクリーン・LCD制御などの付加価値機能を持つマイコンとなる。AEC-Q100認証を取得し、シート・アジャスタ、計器類、照明制御コントローラなど、ボディ/インフォテインメント機器向けの製品として、幅広く採用されている。
現在、車載機器メーカーでは、ISO 26262機能安全規格(ASIL:自動車安全性レベルA/B)に適合したシステムを設計する傾向にある。新しいセーフティ・ツールである「STM8A-SafeASIL」には、設計者がマイコンを適切に動作させる上で必要な安全性レベルを達成する手法を記載。これにより、同規格への適合が容易になるという。
セーフティ・マニュアルには、ハードウェア設計とソフトウェア統合に関するガイダンス(ヒントのリストを含む)が記載されており、STM8AFの正常かつ安全な動作と、マイコンに起因するシステム障害の回避が可能になる。また、付属のFMEDAには、STM8 IPブロックの障害に関する可能性が詳述され、設計中のアプリケーションにおいて、必要なシステム安全性が満たされているかの確認に役立てることができる。
STM8Aのユーザーであれば、セーフティ・マニュアルは無償でダウンロードが可能。またFMEDAも、機密保持契約(NDA)への署名を条件に無償提供している。
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