日本テキサス・インスツルメンツは、36V動作、ゼロドリフト計装アンプ製品「INA188」を発表した。1/fコーナー周波数を排除し、精密なDCや低周波を高精度で計測できる。
日本テキサス・インスツルメンツは2015年10月、36V動作、ゼロドリフト計装アンプ製品「INA188」を発表した。1/fコーナー周波数を排除し、精密なDCや低周波を高精度で計測できる。
INA188は、オフセット電圧が25μVで、オフセット電圧ドリフト特性は同等製品に比べて33%低い80nV/℃である。そのため、最適温度を長期間安定的に維持できる。
ノイズ特性は、0.1〜10Hzの低周波帯域で250nVPPと低い。広帯域とDC近くまでに1/fコーナー周波数がないため、12.5nV/√Hzの広帯域ノイズフロア特性との相乗効果により低周波で精密な計測ができる。最大36Vで動作し、低電圧動作の計装アンプと比較して大きなゲインが可能。拡張温度範囲全体で、シグナルインテグリティを保持するという。
同社は、INA188を搭載したシステムで、素早く最適な精度にできる評価ツールを供給している。ユニバーサル計測アンプEVM(SO8)は、参考単価25米ドルで供給。ボードレベルのシグナルインテグリティ要件の製品検証に役立つTINA-TI SPICEマクロモデルは無償で提供するとしている。
また、同社のWebサービス、E2E community「Precision Amplifier Forum」(英語)では、ソリューションの検索やヘルプ、技術的な情報がシェアされ、技術者や上級エンジニアが問題解決をサポートしている。INA188の参考単価は1000個購入時1.85米ドル。現在は4.9×3.91mmのSOICパッケージで供給中で、4×4mmのWSONパッケージ製品は2015年第4四半期(1〜3月)から供給の予定だという。
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