ソシオネクストは2016年12月、同社のマルチコアプロセッサ「SC2A11」と新規開発のCPU間高速通信技術を組み合わせた、大規模で高効率分散処理を実現したサーバを発表した。従来システムと同等の分散処理能力で、消費電力を最大3分の1まで削減できるという。
ソシオネクストは2016年12月、同社のマルチコアプロセッサ「SC2A11」と新規開発のCPU間高速通信技術を組み合わせた、大規模で高効率分散処理を実現するサーバを発表した。従来システムと同等の分散処理能力で、消費電力を最大3分の1まで削減できる。
同社は、独自のCPU間高速通信技術「Socionext DDT(直接データ書き込み、読み出し方式)」を開発し、同技術を実装したスイッチSoC「SC2A20」を提供してきた。同社ではSC2A20を活用して、SC2A11をクラスタ接続したサーバを開発した。
同サーバは、CPUおよびOSの仮想化をせずに、複数の物理CPUに直接書き込み、読み出しを行う直接分散処理コンピューティングを可能にしている。その結果、仮想化によるオーバーヘッドで生じる消費電力を低減でき、試作機では従来システムに比べて消費電力を最大3分の1まで削減できることを確認したという。
大規模分散処理ファイルシステム「Apache Hadoop」を使用したベンチマークTeraSortでは、7CPU使用時に25Gバイトのデータ処理が605秒で完了したという。これと同等の処理速度を実現するには、高速スイッチと複数サーバから構成されるシステムが必要であったが、同サーバを活用すれば単一の筐体で実現できる。
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