京セラは、従来比約2倍の通信距離を可能にした「RFIDアンテナ内蔵セラミックパッケージ」を開発した。独自の多層構造を採用し、アンテナを内部に形成することで通信距離を延伸した。
京セラは2017年5月、従来比約2倍の通信距離を可能にした「RFIDアンテナ内蔵セラミックパッケージ」を開発したと発表した。独自の多層構造を採用し、アンテナを内部に形成することで長距離通信に対応。UHF帯やHF帯の通信方式向けに、各3サイズ計6種類をそろえた。
同製品は、1000℃以下の低温で焼成した独自のセラミックス材料(LTCC)を採用。内部にアンテナを形成した他、パッケージ内部にICチップを配置する凹型構造により、小型化と低背化を可能にした。
RFIDタグは通常、パッケージが小型化すると、アンテナの面積も小さくなり、通信距離が短くなる。だが、今回開発のパッケージを採用したRFIDタグは、薄型多層構造により効率的なアンテナ設計を行うことで通信距離を延伸。860〜960MHzのUHF帯の通信方式では、他材料による従来品に比べて、体積比で1.5〜2倍の通信距離を達成している。
また、金属に貼付した際に通信距離が最大となるアンテナ設計のため、自動車や産業、医療などの金属製品の管理にも対応する。京セラは、セラミックパッケージの供給に加え、内蔵のICチップの手配、セラミックパッケージへのICチップの実装、仕様に合わせたRFIDタグ(完成品)の供給も可能だとしている。
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