定格電圧2000Vの高耐圧積層セラコン:太陽誘電 XMK432 B7472KY
太陽誘電は、定格電圧2000Vの高耐圧積層セラミックコンデンサー「XMK432 B7472KY」を発表した。材料や内部構造、製造プロセスを最適化し、落雷によって生じる高電圧にも対応する。
太陽誘電は2017年9月、定格電圧2000Vの高耐圧積層セラミックコンデンサー「XMK432 B7472KY」を発表した。サンプル価格は1個当たり25円。韓国慶南太陽誘電が月産10万個体制で量産を開始する。
高耐圧積層セラミックコンデンサー「XMK432 B7472KY」
基地局通信装置や無線LANアクセスポイントは、電源の他にLANケーブルで相互接続される。そのため、落雷に伴うサージ電圧がLANケーブルを介して出入りしないよう、対策が求められる。
同製品は、積層セラミックコンデンサーの材料や内部構造、製造プロセスを最適化。これにより、落雷によって生じる高電圧にも耐え得る2000Vの定格電圧を可能にした。
静電容量は4700pF、静電容量許容差は±10%で、X7Rの温度特性を備えた。サイズは4.5×3.2×2.0mmとなる。
同社は、2017年度中に定格電圧を1000V、静電容量を2200pF〜0.1μFとした、製品ラインアップ拡充を予定している。
- 1μFの05025サイズ積層セラミックコンデンサー
太陽誘電は、05025サイズ(0.5×0.25×0.25mm)で静電容量1μFを可能にした、積層セラミックコンデンサー「AMK052 BJ105MR」を発表した。0603サイズに比べ、体積を42%削減している。
- 0201サイズを実現した積層セラミックコンデンサー
太陽誘電は、0201サイズ(0.25×0.125×0.125mm)の高周波積層セラミックコンデンサーを発表した。従来品から体積比で約75%小型化し、100種類の製品をラインアップした。
- 定格電圧を350Vまで高めたX2フィルムコンデンサー
TDKは2017年1月10日、定格電圧350Vまで対応したX2クラスのフィルムコンデンサーを発表した。欧米市場における太陽光発電インバーターの出力フィルターなどへ展開する。
- 積層セラミックチップコンデンサはこうして作られる
電子機器に使用されるコンデンサのグローバル販売数量は年間約7000億個に及び、その約80%は積層セラミックチップコンデンサが占めています。携帯電話に代表される電子機器の小型・軽量化を陰から推進してきたのも、積層セラミックチップコンデンサです。そこで今回は、一般にはあまり知られていない積層セラミックチップコンデンサの要素技術や製造技術を紹介します。
- 高速シリアルバスをサージから守る
電子機器のサージ対策手法は、一種のマジックのようなものに思えるかもしれない。しかし、実際にはその裏には理論の積み重ねがあり、幾重もの対策を施すことによって、初めて機器の耐性を最大化することができる。その結果として、対策部品のコストや開発スケジュールへの影響を抑えることが可能になるのだ。
- マージンのない電源の危険性
今回は、PFC(力率改善)回路が登場した頃に設計されたと思われるスイッチング電源の修理の模様を紹介する。電源設計において何を最優先すべきかを、あらためて再認識させる故障原因だった――。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.