電池で動作するセンサーなどのノードがある一方で、照明器具や製造機械、防犯カメラのように、施設の電源から電力を得るノードもあります。また、ノードの中には、他に比べて処理能力の高いものもあります。それぞれのノードに次の4つのノード機能のいずれかを設定することで、メッシュネットワークの中で、より複雑な働きをさせることができます。
Low Power機能
ノードの消費電力に制約がある場合、「Low Power機能」を使って、無線通信がオンになっている時間を短縮して節電することができます。Low Powerノード(LPN)は、次に解説する「Friendノード」とセットで機能します。
Friend機能
Friendノードに最適なのは、消費電力に制約のないノードです。Friendノードは、LPN宛てのメッセージやセキュリティアップデートを保管し、LPNからリクエストがあったときにそれらをLPNに送信します。
Relay機能
Relayノードは、受信したメッセージを他のノードへ転送します。メッセージをノードからノードへと中継することで、ネットワークの範囲を広げることができます。一定の電源と処理能力があれば、この機能をノードに持たせることができます。
Proxy機能
Proxyノードは、メッシュのメッセージをGATT(Generic Attribute Profile)とBluetooth meshのノードとの間で送受信できるようにします。この役割を果たすには、ノードへの十分な電源供給と、処理能力が必要になります。
ノードには、「エレメント」と呼ばれる個別の構成要素が複数集まって構成される、複雑なものがあります。どのノードにも、エレメントは必ず1つあります。それを「プライマリエレメント」と呼びますが、さらにエレメントを持つノードもあります(図3)。エレメントは、ノードの機能の定義と、エレメントの状態から構成されます。例えば電球は、2つの機能を持った、1つのエレメントを持っています。
図3のノードにはエレメントが少なくとも1つは必要で、複数のエレメントが存在する場合もあります。
ノード内の個々のエレメントは「ユニキャストアドレス」という一意のアドレスを持ち、そのエレメントに対するアドレス指定ができるようになっています。アドレス指定については、次回以降の記事にて取り上げる予定です。
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