最大1kWまでのモータードライブ向けIGBT:インフィニオン 650V TRENCHSTOP IGBT6
インフィニオンテクノロジーズは、最大1kWまでの小型モータードライブ向けディスクリートデバイス「650V TRENCHSTOP IGBT6」を発表した。5k〜30kHzのスイッチング周波数に最適化されている。
インフィニオンテクノロジーズは2018年8月、最大1kWまでの小型モータードライブ向けディスクリートデバイス「650V TRENCHSTOP IGBT6」を発表した。現在、サンプル出荷を開始しており、家電、工業用ミシン、ファン、ポンプ、BLDCモーターに使用する汎用ドライブなどの用途を見込む。
「650V TRENCHSTOP IGBT6」TO-220FPパッケージ
ブロッキング電圧は650Vで、出力モーター駆動アプリケーション、5k〜30kHzのスイッチング周波数に最適化され、EMIノイズの効率的な抑制が必要なアプリケーションに適している。
フィールドストップトレンチ技術を採用し、高速でソフトリカバリー型の逆並列ダイオード「Rapid 1」とワンパッケージ実装することで、電力損失を最大20%低減した。VCE(sat)とVfは低く、短絡耐量は3μ秒だ。
電流クラス8〜15Aの既存TO-220FPパッケージ品に対応し、他のパッケージタイプも2019年に投入を予定している。
- IGBT用フリーホイーリングダイオードの新製品
インフィニオンテクノロジーズは、IGBT用フリーホイーリングダイオード「Infineon Prime Soft」を発売した。ターンオフ性能が5kA/μsに向上。モノリシックシリコン設計により、オン状態における電力損失を低減した。
- 15k〜40kHzで動作するディスクリートIGBT
インフィニオンテクノロジーズは、15k〜40kHzのスイッチング周波数で動作する、ディスクリートIGBTデュオパック「1200V TRENCHSTOP IGBT6」の提供を開始した。
- シャント抵抗を内蔵したIGBTモジュール
インフィニオンテクノロジーズは、AC出力での電流モニタリングに使われるシャント抵抗を内蔵した、IGBTモジュール「EconoDUAL 3」の販売を開始した。「IGBT4」を搭載し、1200Vで300〜600Aの電流範囲に対応する。
- 並列接続IGBTの駆動
IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を並列接続する場合、ゲート抵抗を共有させるか、させないか、という「ゲート間の接続」に関する議論が存在します。何を根拠に、ゲート抵抗の構成を決めるべきかを考えていきましょう。
- IGBTの熱計算により 電力設計の有効性を最大化
1つのダイで構成される半導体デバイスのジャンクション(接合部)温度の計算方法はよく知られています。ダイの電力損失を測定し、ダイとパッケージ間の熱抵抗を掛けて、ケースから接合部への温度上昇を計算すれば求められます。しかし、IGBTとダイオードを1パッケージに封止したパワーモジュールの場合はどうすれば良いでしょう。ここでは、IGBTとダイオードの熱抵抗を用いて平均およびピーク時のジャンクション温度を計算する方法を解説します。
- 世界が注目するEVモーターの高効率化原理について考えてみよう
5回目となる今回は、モーターの高効率駆動を二酸化炭素削減の目玉である電気自動車(Electric Vehicle/以下、EV)から考えてみたいと思う。
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