診断機能の高い組み込みモーターコントローラー:TDK HVC4420F
TDKは、64Kバイトのフラッシュメモリと4KバイトのSRAMを備えた、車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4420F」を発表した。スマートアクチュエーターにおける拡張された診断機能により、自動車メーカーの要件に対応する。
TDKは2019年2月、64Kバイトのフラッシュメモリと4KバイトのSRAMを備えた、車載用組み込みモーターコントローラー「HVC 4420F」を発表した。スマートアクチュエーターにおける拡張された診断機能により、自動車メーカーの要件に対応する。子会社のTDKミクロナスから、同年3月よりサンプル出荷を、2020年の量産開始を予定している。
モーターコントローラー「HVC 4420F」のイメージ
HVC 4420Fは、32ビットArm Cortex-M3を搭載。また、タイマーやカウンター、割り込みコントローラー、マルチチャネルA-Dコンバーター、SPI、診断機能付き拡張PWMを統合している。診断機能には、センサーデータの解析やアクチュエーターの状況、それに基づく動作など、自動車メーカー独自のアプローチを使用する。
高い計算能力を持ち、PMSM向け空間ベクトル変調や、センサー/センサーレス6段階転流のような複雑なモーター制御アルゴリズムを可能にする。
LIN UARTはLIN 2.xトランシーバーを備え、電圧レギュレーターとともにデバイスを自動車ボード電源に直結できるため、外部部品を必要としない。電力管理モードは、消費電力を低く抑えることができる。
オプションでファームウェアを用意しており、これをベースにアプリケーションソフトウェアを開発することで、モーターおよび、制御の設計に関する開発機関を削減できる。
同社は、グリルシャッターやスマートバルブ、ポンプ、空調フラップなどでの用途を見込む。
- 車載用LIN搭載のDCモータードライバIC
東芝デバイス&ストレージは、車載ボディ系ネットワーク「LIN 2.0」のマスターと通信可能なLINスレーブ機能を搭載した、DCモータードライバIC「TB9058FNG」を発表した。
- 低中電力モーターを制御するモータードライバ
STマイクロエレクトロニクスは、低中電力モーター制御を簡略化するモータードライバ「STSPIN830」「STSPIN840」を発表した。柔軟な制御ロジックと低RDS▽▽(ON)▽▽のパワースイッチを搭載する。
- 電池と配線が不要のモーター監視IoTソリューション
ロームは、同社製の無線通信デバイス「EnOcean」を活用し、モーターの稼働状況や経年劣化を遠隔監視するIoTソリューション「リモータ・プロ」をドーワテクノスが開発したと発表した。
- GaN半導体をベースとした三相インバーター
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、GaN(窒化ガリウム)半導体をベースとした三相インバーターのレファレンスデザイン「TIDA-00915」を発表した。GaNパワーステージ「LMG3410」を搭載し、24kHz時に99%以上の高効率動作を可能にした。
- 脱調を防止できるステッピングモーター駆動IC
東芝は、モーターの負荷トルクに応じて電流を最適化するAGC技術を用いたステッピングモータードライバー「TB67S289FTG」を発表した。ステッピングモーター特有の脱調現象を防止し、安定的で高効率なモーター制御を可能にした。
- マイコン不要の車載BLDCモーター用ゲートドライバ
オン・セミコンダクターは2016年6月、マイコンを使用せずに車載用三相ブラシレス(BL)DCモーターをセンサーレス制御できるドライバIC「LV8907UW」を製品化した。
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