TDKは、設置場所を選ばず音を出せる圧電タイプの薄型スピーカー「PiezoListen」を発表した。同社の積層技術と素材技術を生かした高変位の薄型圧電素子により、既存製品と比較して低音域の出力を強化し、より広い音域が出力可能になった。
TDKは2019年5月、設置場所を選ばず音を出せる圧電タイプの薄型スピーカー「PiezoListen」を発表した。サンプル価格は1個6000円で、同年6月から一般グレード品「PHUA3030-049B-00-000」のサンプル出荷を開始する。当初の生産数は月に3万個を予定している。
PiezoListenは、同社独自の積層技術と素材技術を用いて開発した、薄型で高変位の圧電素子を搭載している。これにより、従来の圧電スピーカーと比較して低音域の出力が強化され、より広い音域の出力が可能になった。
一般的な電磁スピーカーと比べて、厚みが約0.49mmと薄く、設置場所を選ばない。また、フレキシブルな形状のため、多くのものを振動させて音を出すことができ、24VP-P以下の低い電圧でも高い音圧が得られる。
今回開発したPHUA3030-049B-00-000は、サイズが30×30×0.49mmで、使用周波数が400Hz〜20kHz、使用温度範囲−10〜+60℃となっている。
同社は、PiezoListenの主な用途として、テレビやタブレット、ノートPCなどのスピーカー、サラウンドシステムのポジショニングスピーカーなどを想定している。
なお、今期中に使用周波数400Hz〜20kHzのワイドレンジスピーカーと、サウンドのポジションを自在に設計できる、使用周波数1kHz〜20kHzのサウンドポジショニングスピーカーのサンプル出荷を予定している。
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