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産業機器向けデジタルPFCコントローラーSTマイクロ STNRGPF12

STマイクロエレクトロニクスは、産業機器向けのデジタルPFC(力率改善)コントローラー「STNRGPF12」を発表した。平均電流モード制御を使用し、固定周波数の連続導通モード(CCM)で動作する。

» 2019年08月29日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロニクスは2019年8月、産業機器向けのデジタルPFC(力率改善)コントローラー「STNRGPF12」を発表した。600W以上のアプリケーションに適し、産業用モーター制御、充電器、無停電電源装置、4G/5G(第5世代移動通信)用基地局、溶接機、通信用スイッチ、生活家電、データセンター向け電源などで利用できる。

PFCコントローラー「STNRGPF12」

固定周波数の連続導通モードで動作

 デュアルチャネルのインタリーブ型ブーストPFCコントローラーで、平均電流モード制御を使用し、固定周波数の連続導通モード(CCM)で動作する。内部電流ループにはハードウェアアナログPI(比例積分)補償器を使用するが、外部電圧ループはデジタルPIコントローラーで制御するため、高速のダイナミック応答が可能だ。電圧ループと電流ループのカスケード制御を管理でき、総インダクター電流の平均値に基づいて出力電圧を調整できる。

 デジタル突入電流制御機能を内蔵し、ハイサイドスイッチ回路のサイリスタ(SCR)を活用して、ソフトスタートの制御やシステムの堅牢性を向上できる。また、負荷のフィードフォワード、電流調整、フェーズシェディング、ファン制御にも対応。内蔵のUARTを用いて不揮発性メモリと接続することで、アプリケーションの要求に応じてPFCパラメーターを設定する。これにより、パラメーターを開発現場でモニタリングできる。

 現在量産中で、TSSOP38パッケージで提供する。1000個購入時の単価は約2.40米ドル。レファレンス設計や設定用のソフトウェアも用意しており、製品設計や設定、最適化を容易に実施できる。

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