高速スイッチングに対応した650V耐圧IGBT:STマイクロ HB2シリーズ
STマイクロエレクトロニクスは、同社の「トレンチフィールドストップ(TFS)技術」を活用した、650V耐圧IGBT「HB2」シリーズを発表した。低ゲート電流での高速スイッチングを可能にしている。
STマイクロエレクトロニクスは2019年4月、同社の「トレンチフィールドストップ(TFS)技術」を活用した、650V耐圧IGBT「HB2」シリーズを発表した。シリーズ第1弾となる定格40Aの「STGWA40HP65FB2」は、TO-247パッケージ(ロングリード)で提供され、1000個購入時の単価は約2.95米ドル。
650V耐圧IGBT「HB2」シリーズのイメージ
HB2シリーズは、16k〜60kHzのスイッチング周波数で動作するアプリケーション向けに最適化され、AEC-Q101 Rev. D規格準拠の車載用製品も含まれる。コレクタ−エミッタ間飽和電圧(VCE(sat))は1.55Vと低く、ゲート電荷を低減することで動特性が向上し、低ゲート電流での高速スイッチングが可能になった。
同一パッケージに、全定格ダイオード、半定格ダイオード、保護ダイオードを逆並列で内蔵し、IGBT部への偶発的な逆バイアスを防止できる。
同社は、主な用途として、PFCコンバーター、溶接機、無停電電源装置(UPS)、太陽光発電システム用インバーターなどでの利用を見込む。
- IHヒーティングを高効率化するIGBT
STマイクロエレクトロニクスは、ソフトスイッチング回路の導通性能とスイッチング性能を最大限に引き出すために最適化された、650V耐圧IGBT「STGWA40IH65DF」「STGWA50IH65DF」を発表した。
- 機械学習機能を搭載したモーションセンサー
STマイクロエレクトロニクスは、機械学習機能を搭載した高精度、低消費電力のモーションセンサー「LSM6DSOX」を発表した。3軸MEMS加速度センサーと3軸MEMSジャイロセンサーを集積し、機械学習用コアを使って複雑な動作をトラッキングできる。
- 自己消費電流が500nAの降圧コンバーター
STマイクロエレクトロニクスは、自己消費電流を500nAに抑えた小型の降圧コンバーター「ST1PS01」を発表した。同期整流方式を採用し、400mA全負荷時で92%、1mA負荷時で95%の効率を発揮する。
- 高速リカバリ対応の600V耐圧パワーMOSFET
STマイクロエレクトロニクスは、高速リカバリボディダイオードを内蔵した、600V耐圧パワーMOSFET「MDmesh DM6」ファミリーを発表した。
- 高効率のSJ型600V耐圧パワーMOSFET
STマイクロエレクトロニクスは、スーパージャンクション型の600V耐圧パワーMOSFET「MDmesh M6」シリーズを発表した。低消費電力が求められる機器向けのLLC共振コンバーターやハードスイッチングトポロジにおいて、優れた効率を発揮する。
- 省電力で低ノイズのLDOレギュレーター
STマイクロエレクトロニクスは、車載モジュールおよび自動化システム向けに、省電力で低ノイズのLDOレギュレーター「LDO40L」を発表した。コールドクランクによる入力低下時においても、システムを継続的に駆動できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.