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さらばエンスト! ―― 劣化した車のバッテリーを復活させる方法(2)Wired, Weird(1/3 ページ)

エンストを起こしやすくなった劣化した車のバッテリーを復活させるため、バッテリー改善器を自作することにした。今回は、前回判明したバッテリー改善器の修正点を克服し、バッテリー改善器を完成させる――。

» 2019年09月06日 11時00分 公開

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 前回は、エンストを起こしやすくなった劣化した車のバッテリーを復活させるためバッテリー改善器を試作した。バッテリー改善器を付けて充電を繰り返したら、エンストの頻度が少なくなり効果は確認できた。パルス電圧をバッテリーに印加することでバッテリーの性能が改善する意味もほぼ理解できた。さらに、知人の自動車整備工場を訪問しバッテリーを改善する情報を収集し、改善するポイントと目標が見つかった。それはパルスの電圧を高くすることとパルスの周波数を最適化することだった。パルス電圧を高くするためにはコイルとFETの最適化がベストだ。周波数の最適化については、Webなどをもう少し調べることにした。

 今回はパワーアップしたバッテリー改善器のその後を報告する。

最適なパルス周波数は……

 まず取り組んだのが最適なコイルの値とFETを見つけることだ。Web紹介されているほとんどの例で、470μHのコイルが使用されていたので、コイルは470μH品を使うことにした。FETはできるだけオン抵抗が低い小型の部品を探し出した。

 そして、パルスの波形を確認しながらシリアルオシレーターのオン時間を微調整して、パルス発生回路を最適化できた。

 最適なパルスの周波数はWebで調べたがよく分からなかった。サルフェーションを破壊する原理から考えると『バッテリーの劣化状態は個々のバッテリーやセルの状態で違うはずで、固定の周波数は有り得ない』という結論に達した。つまり固定の周波数ではなくパルスの周波数をランダムに変動させれば、バッテリーの容量や使用状態に関係なく、いろいろなバッテリーの劣化を改善できると考えた。

マイコンを使わずにランダムパルスを作るには!?

 ランダムにパルスを発生させるにはマイコンを使用せざるを得ないが設置環境が厳しく小型化することが難しい。ノイズに強く、小型で簡単にランダムパルスを作るには2つの非同期の発振回路を組み合わせることで可能だろう。この回路なら2つのシリアルオシレーターを使えば簡単に実現できる。製作した試作2号機の部品面の写真を図1に示す。

図1:試作2号機の部品面 (クリックで拡大)

 モニター用のLEDを取り付け、パルス発生中に赤色のLEDを点滅させた。青いケースは100円ショップで見つけた5個で100円のミニケースだ。

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