出来上がったバッテリー改善器を知人の自動車整備工場に持って行き評価してもらった。3日後に返事があり『メッチャ効きますよ』という話だった。市販のバッテリー改善器では、1週間くらい連続で充電しながらパルスを印加してなんとか目標のCCA値まで届いていた。しかしこの試作機は3日程度で目標に届いたという話だった。試作機は知人にプレゼントした。
この性能なら製品化できる可能性がある。製品化のためにはもっと正確な評価が必要で、バッテリー検査器(CCAテスター)が必要だ。CCA テスターを通販サイトで注文した。CCAテスターの入手には3週間ほどかかった。このCCAテスターは車に取り付けた状態でも測定できた。またWebからバッテリーのCCA値のJIS規格の情報も入手できた。入手したCCAテスターとJISデータのコピーを図6に示す。
図6のCCAテスターはバッテリーに接続して、パネルを操作すると簡単にバッテリーのCCAを測定し表示した。最初にバッテリーの型名を入力しておくと、バッテリーの良否を数値化して表示する機能もあった。
マイカーを自宅に駐車しているときに週に1回2時間ほど改善器をつけてバッテリーを充電した。1カ月経過してマイカーのエンストは完全になくなってライトをつけても、暖房を入れてもエンストしなくなった。これなら冬でも夏でも安心して運転できる。
1カ月ほどメンテした後でバッテリーのCCA値を測定したら、新品のバッテリーとほぼ同等の値になっていた。もっと時間をかけてバッテリーをメンテナンスすれば新品以上の性能になるだろう。
また、自宅には普段使用しない軽自動車がある。長女が帰省した時に年3回で通算7日ほどしか使用しない。当然だがバッテリーがかなり劣化しており、エアコンをつけると車がエンストしていた。この軽自動車にもバッテリー改善器をつけ1週間に1回2時間ほど充電し1カ月ほど様子をみた。その結果、4年前の8月に交換した44B19のバッテリーだが測定したCCAの値は390ccaになった。新品のバッテリーは公開された資料からすると310cca程度なので新品よりもかなり良くなっていた。もちろん、エアコンをつけて車を運転してもエンストは全くなくなった。この結果でもバッテリー改善器はかなり効果があることがよく分かった。
現在ではバッテリーがかなり改善され性能が安定しているので軽自動車のバッテリーは2カ月に1回程度の頻度でメンテナンスしている。また改善器を2台付けることで効果も倍になる。最近行った軽自動車のバッテリーメンテナンスの様子を図7に示す。
暑いこの夏も。軽自動車のエアコンをフル稼働させているが、全く問題なく動作していて、安心して運転に注力できている。
これまでの経験で車のバッテリーを長持ちさせるには毎日車に乗ることが一番重要だと分かった。エンジンを止めてバッテリーでテレビやラジオをつけっぱなしにするとバッテリーが劣化することが身にしみて分かった。しかし劣化したバッテリーでも改善器を付けて充電し、繰り返してメンテすれば、新品以上に回復できることが確認できた。
次の目標はもっと電圧が高い、24Vや48Vのバッテリーの改善に応用することだ。結果が出たら別途報告しようと思う。
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