64の測距ゾーンに対応したToF測距センサー:STマイクロ VL53L5
STマイクロエレクトロニクスは、最大64の測距ゾーン対応のダイレクトToF測距センサーモジュール「VL53L5」を発表した。従来品と比較してタッチフォーカスや複数のターゲット識別などの性能が向上している。
STマイクロエレクトロニクスは2020年10月、最大64の測距ゾーン対応のダイレクトToF(Time-of-Flight)測距センサーモジュール「VL53L5」を発表した。現在量産中で、スマートフォンおよびコンピュータの主要メーカー向けに出荷している。
ToF測距センサーモジュール「VL53L5」
VL53L5は、同社のToF測距センサーシリーズ「FlightSense」の新製品となる。940nmの垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)光源、VCSELドライバーを集積したSoC、単一光子アバランシェダイオードの受光アレイ、324ビットマイクロコントローラー、アクセラレーターで構成されている。
VL53L5は、受信開口部の光学素子が64の測距ゾーンを形成し、測距性能は4m。従来品と比較してタッチツーフォーカスや複数のターゲット識別、フラッシュ調光、動画トラッキングアシストなどの性能が向上した。
パッケージサイズは6.4×3.0×1.5mm、視野角は対角61度で、中心から外れた被写体のオートフォーカスに適する。また、SPADの受光アレイは、空間分解能を優先する場合には最大15フレーム/秒で全64ゾーンを、最大測距距離を優先する場合には60フレーム/秒で16ゾーンを出力できる。
- 手の回転を認識、車載用ジェスチャーセンサー
Maxim Integrated Productsは、手の回転やスワイプが検出可能な車載向けデータ収集システム「MAX25205」を発表した。ToFカメラを必要としないため、ソフト開発や保守の負担を軽減し、コストを10分の1、サイズを最大75%削減できる。
- 3D機能を構築できる統合IR投光イルミネーター
amsは、IRレーザーエミッタとレーザードライバ、光学部品、目の保護監視などを統合した投光イルミネーター「Merano Hybrid」を発表した。小型で携帯電話機にも組み込みやすく、3Dセンシング技術での利用を見込む。
- 小型で広帯域の車載認定LiDARソリューション
Maxim Integrated Productsは、LiDAR向けICとして、高速コンパレーター「MAX40026」および、広帯域幅トランスインピーダンスアンプ「MAX40660」「MAX40661」を発表した。帯域幅は最高490MHzで、128チャンネルに対応する。
- 計測距離最大5m、MEMSベースの超音波ToFセンサー
TDKは、MEMSベースの超音波ToFセンサー「CH-201」を一部の機器メーカー向けに発売した。計測距離が最大5mに拡大されており、開発者は電子機器を設計する際に新機能を付加できる。
- 5ミリ秒で距離を測定できるToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは2017年2月、5ミリ秒で距離を測定するToF(Time-of-Flight)測距センサー「VL53L1」を発表した。940nmの垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)光源や単一光子アバランシェダイオード(SPAD)光子検出器などを集積した。
- 測定距離2m/測距時間30ms未満のToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは、ToFに基づくFlightSenseを採用した測距センサー「VL53L0X」を発表した。検知対象物の色彩や反射率の影響を受けずにミリメートル単位の測距ができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.