STマイクロエレクトロニクスは、ToFに基づくFlightSenseを採用した測距センサー「VL53L0X」を発表した。検知対象物の色彩や反射率の影響を受けずにミリメートル単位の測距ができる。
STマイクロエレクトロニクスは2016年6月、ToF(Time of Flight)法に基づくFlightSense技術を採用した、第2世代のToF測距センサー「VL53L0X」を発表した。測定距離が2mに向上し、誤差±3%以内の高い精度を備えたという。
VL53L0Xは、従来の赤外線近接センサーと異なり、検知対象物の色彩や反射率の影響を受けずに、ミリメートル単位で測距できる。また、高速駆動するFlightSense技術により、センサーに向かってくる動きやセンサーから離れる動き、左右への動きも識別が可能。距離は、センサー内部で計算し、I2Cで通信するため、システムのホストコントローラによる処理を最小限に抑えることができる。
波長940nmの不可視光線を放出するレーザーを内蔵し、一般的な赤外線近接センサーの赤色発光を使用しないため、外部光源の干渉に対する耐性が向上。デジタル構造と自動光補正により、周辺光の強い環境でも対応できるとしている。
測距時間は30ミリ秒未満で、アクティブ測距モード時の消費電力は20mW、スタンバイ電流は5μAとなっている。サイズは2.4×4.4×1mmで、12パッドのリフロー型モジュールで提供される。1000個までのサンプル購入時の単価は、約2.30米ドルである。
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