1000Vを直接検出する電圧モニターIC:新日本無線 NJU7890
新日本無線は、1000Vまでの高電圧をダイレクトに検出できる、高電圧モニターIC「NJU7890」の量産を開始した。30MΩの高入力抵抗とアンプを1つのパッケージに内蔵している。
新日本無線は2021年2月、1000Vまでの高電圧をダイレクトに検出できる、高電圧モニターIC「NJU7890」の量産を開始した。既にサンプル品を提供しており、単価は500円となる。
30MΩの高入力抵抗とアンプを1つのパッケージに内蔵し、直接1000Vまでの電圧を印加できる。また、周囲温度−40〜+125℃の全温度範囲で、減衰率の精度を従来品と比較して10分の1の±1%に抑えた。
高電圧モニターIC「NJU7890」
パッケージには8.1×8.1×1.8mmの「PMAP11」を採用しており、1000Vに対する沿面距離を確保した。PMAP11はリードレスパッケージで、4隅のコーナー端子を拡大したことで、実装強度が2000サイクル以上となっている。また、ウェッタブルフランク構造により、ECU搭載時にはんだ接合部の外観検査が可能だ。帰還抵抗なども内蔵する。従来のディクリート回路構成に比べ、約90%の実装面積の縮小化に貢献する。
EV(電気自動車)やハイブリッド車では、搭載部品の小型化が求められている一方で、従来の電圧モニターブロックは複数の検出抵抗やオペアンプなどが必要となり、ECUでの専有面積が大きいことが課題となっていた。同社は、パワーコントロールユニットやインバーター制御での同製品の用途を見込む。
- 車載用バッテリーモニターバランサー
日本テキサス・インスツルメンツは、車載用バッテリーモニターおよび、バランサーの「BQ79616-Q1」を発表した。システム電圧や温度を高精度に測定し、ハイブリッド電気自動車や電気自動車のASIL-Dへの準拠を効率化する。
- 小型の高電圧オフラインコンバーター
STマイクロエレクトロニクスは、高電圧コンバーター「VIPerPlus」シリーズに、小型で高電圧のオフラインコンバーター「VIPer31」を追加した。内蔵のパワーMOSFETは800Vのアバランシェ耐性を備える。
- 車載、高電圧回路向け80V抵抗内蔵トランジスタ
ネクスペリアは、48V車載システムや高電圧バス回路向けに、80V抵抗内蔵トランジスタ「NHDTx」「NHUMx」シリーズ42製品を発表した。従来の50V製品と同等のバイアス抵抗を採用しつつ、大きなスパイクやパルスにも対応できる。
- 自己放電モニタリングが可能な高精度リチウムイオン残量ゲージIC
Maxim Integrated Productsは、高精度リチウムイオン残量ゲージおよび保護回路である「MAX17320」を発表した。マルチセルバッテリーで駆動する製品の動作時間を延長し、自己放電をモニタリングできる。
- 力率0.9以上のXDPデジタル電源コントローラー
インフィニオン テクノロジーズは、高力率のXDPデジタル電源コントローラー「XDPL8219」を発表した。二次側レギュレーションを備えたフライバックコントローラーで、LED照明などの設計に適する。
- 16セル対応のバッテリーフロントエンドIC
ルネサス エレクトロニクスは、産業用モビリティ向け16セル対応バッテリーフロントエンドIC「ISL94216」を発売した。同社のICを組み合わせたインバーター制御向け「48Vモビリティソリューション」の提供も開始した。
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