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車載向け高集積インテリジェントハイサイドスイッチSTマイクロエレクトロニクス VN9D30Q100、VN9D5D20FN

 STマイクロエレクトロ二クスは、2021年9月、デジタル電流検知機能およびフルデジタルの診断機能を搭載した車載用インテリジェントハイサイドスイッチ「VN9D30Q100F」および「VN9D5D20FN」を発表した。

» 2021年10月06日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 STマイクロエレクトロ二クスは、2021年9月、デジタル電流検知機能およびフルデジタルの診断機能を搭載した車載用インテリジェントハイサイドスイッチ「VN9D30Q100F」および「VN9D5D20FN」を発表した。12Vバッテリーを電源とするアプリケーションのハイサイド接続用の製品で、電子制御ユニット(ECU)のハードウェア/ソフトウェア設計の簡略化およびシステムの信頼性向上を実現する。

車載用インテリジェントハイサイドスイッチ「VN9D30Q100F」および「VN9D5D20FN」

 両製品は、STの最新世代「VIPower M0-9」技術を活用。高効率の40Vトレンチ構造MOSFETと3.3Vデジタルロジックおよび高精度のアナログ回路を、QFNパッケージ(6x6mm)に集積した。小型/高集積化によって、従来のドライバICと比較し、基板面積を最大40%削減できるという。

 VN9D30Q100Fは、33mWチャンネルと90mWチャンネルを2つずつ、VN9D5D20FNは、7.6mWチャンネルと20mWチャンネルを2つずつ備える。両製品ともに最大6つの出力チャンネルと4線のSPIインタフェースを搭載しており、通信に必要となるマイコンのIOピン数の削減に貢献する。また、0.1%分解能のパルス幅変調(PWM)ジェネレーターによって、利便性の高い高精度の制御信号を各出力で提供し、ランプ調光などの機能を処理する。

 診断回路には、10ビットの分解能と5%の精度で連続動作するA-Dコンバーターを搭載。負荷電流とケース温度のデジタル測定が可能なため、ホストマイコンのA-Dコンバーターの使用が不要となる。A-Dコンバーターのタスクマネジャーは、ドライバのPWMエンジンと同期しており、各出力チャネルの診断が適切な時間枠で、マイコンによる処理なしで自動的に実行される。また、2つのワンタイムプログラマブル(OTP)入力を備えており、システム障害によってホストマイコン全体の制御が失われた場合でも、リンプホームモードで動作を管理することができる。

 VN9D30Q100Fの単価は、1000個購入時に約1.070米ドル、VN9D5D20FNは1000個購入時に約1.563米ドルだ。

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