TDKミクロナスは、デュアルダイ磁気センサー「3D HAL」製品群に、ダイレクトアングルセンサー「HAR 3927」を追加した。アナログ出力とSENT出力に対応し、車載システムの回転計測や直動計測に適する。
TDKミクロナスは2021年11月、デュアルダイ磁気センサー「3D HAL」製品群に、ダイレクトアングルセンサー「HAR 3927」を追加したと発表した。SOIC8 SMDパッケージで提供し、現在はサンプル出荷中だ。2022年第1四半期の量産開始を予定する。
HAR 3927は、X軸、Y軸、Z軸の磁界を直接計測する3Dセンサー。冗長性を備えたスタック構造のデュアルダイは、それぞれ同じ磁場を検出する同期測定に加え、磁石の小型化を可能にする。角度精度は磁束密度30mT時で±1.0度、磁界振幅範囲は20〜130mT、動作温度範囲は−40〜+160℃としている。
出力フォーマットは、レシオメトリックアナログまたはSENT(SAE J2716 rev.4)が選べる。出力信号を直線化する17の可変セットポイントもしくは33の固定セットポイントを備え、磁界3軸計測のほか、直動計測、最大360度の回転位置計測、軸端および軸側面計測が可能だ。
不揮発性メモリを利用して、磁気回路に合わせたゲイン、オフセット、磁石位置計測の基準位置を調整できる。センサー1個で複数の用途に利用できるため、品質検証や再承認作業の負荷を軽減し、コスト削減にも貢献する。
機能安全のASIL-B readyに準拠しており、アクセルペダル、電子スロットル制御、プッシュ機能付き回転シフター、後軸ステアリングシステムの回転角度検出のほか、クラッチまたはブレーキペダル、トランスミッションシステム、シリンダ、バルブ位置センシングの直動位置検出に適する。
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