高温動作、高周波出力対応の温度補償水晶発振器:日本電波工業 NT2016SHC
日本電波工業は、125℃の環境で動作でき、100MHzまでの高周波出力に対応した温度補償水晶発振器「NT2016SHC」を発表した。フォトリソグラフィ工程による水晶振動子設計の最適化に加え、高温動作、高周波に対応した発振回路を採用している。
日本電波工業は2022年7月、125℃の環境で動作でき、100MHzまでの高周波出力に対応した温度補償水晶発振器(TCXO)「NT2016SHC」を発表した。同年9月のサンプル出荷、2023年3月の量産開始を予定している。
温度補償水晶発振器「NT2016SHC」 出所:日本電波工業
NT2016SHCは、同社が育成したQ値(共振の鋭さを表す値)の高い人工水晶を採用し、フォトリソグラフィ工程により水晶振動子設計を最適化した。また、高温動作および高周波に対応した発振回路を採用している。
公称周波数は26MHz、40MHz、50MHz、76.8MHz、100MHzで、標準周波数は100MHz。電源電圧(Vcc)は3.3V±5%、消費電流は操作時で最大5.0mA/100MHz、スタンバイ時で最大10.0μA/100MHzとなる。
外形サイズは2.0×1.6×0.8mmで、−40〜+125℃の温度範囲で動作する。
- 車載用途向けリアルタイムクロックモジュール
セイコーエプソンは、32.768kHzデジタル温度補償水晶発振器を搭載した、車載用途向けリアルタイムクロックモジュール「RA8000CE」「RA4000CE」を開発した。動作温度範囲は−40〜+125℃で、車載機器や高温対応が求められるFA機器などに適する。
- 代表周波数76.8MHzのサーミスター内蔵小型水晶振動子
日本電波工業は、代表周波数76.8MHzのサーミスター内蔵水晶振動子「NX1210AC」を開発し、サンプル出荷を開始した。同社従来品と比較して、実装面積を38%縮小している。
- 小型で低位相ジッタの差動出力水晶発振器
日本電波工業は、小型で低位相ジッタの差動出力水晶発振器として、LVPECL方式の「NP2520SA」とLVDS方式の「NP2520SB」を開発した。サイズは2.5×2.0×0.9mmで、小型光通信モジュールでの利用を見込む。
- 低ジッタのI2Cプログラマブル水晶発振器
シリコン・ラボラトリーズは、低ジッタで任意周波数に対応する、水晶発振器および電圧制御水晶発振器「Si54x」「Si56x」Ultraシリーズを発表した。柔軟なクロック合成を必要とする、光モジュールやラインカードに適する。
- 低位相ジッタの差動出力水晶発振器
日本電波工業は、低位相ジッタ差動出力水晶発振器として、LVPECL方式の「NP3225SAB」とLVDS方式の「NP3225SBB」を開発した。2020年2月からサンプル出荷を開始し、2020年9月の量産を予定している。
- 1008サイズ小型薄型の差動出力水晶発振器
大真空は、1008サイズの差動出力水晶発振器「Arkh.3G」シリーズとして、「DS1008JC」「DS1008JD」「DS1008JJ」「DS1008JK」を発表した。小型化、薄型化により、装置の実装効率向上に貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.