低ジッタのI2Cプログラマブル水晶発振器:シリコン・ラボ Si54x、Si56xシリーズ
シリコン・ラボラトリーズは、低ジッタで任意周波数に対応する、水晶発振器および電圧制御水晶発振器「Si54x」「Si56x」Ultraシリーズを発表した。柔軟なクロック合成を必要とする、光モジュールやラインカードに適する。
シリコン・ラボラトリーズは2020年9月、低ジッタで任意周波数に対応する、水晶発振器(XO)および電圧制御水晶発振器(VCXO)「Si54x」「Si56x」Ultraシリーズを発表した。周波数に柔軟なクロック合成を必要とする、光モジュールやラインカードに適している。
水晶発振器「Si54x」「Si56x」Ultraシリーズ
周波数範囲は200k〜3GHzで、全領域において整数周波数および小数周波数で最低80フェムト秒のジッタ性能を備える。出力周波数は、シングル、デュアル(2周波数切り替え)、クアッド(4周波数切り替え)、I2Cによる任意設定の4種類を用意する。パッケージは2.5×3.2mm、3.2×5.0mm、5.0×7.0mmの3種類から選択でき、従来製品とピンおよびパッケージの互換性を有する。
動作寿命は20年間で、±20ppmの安定性を保証している。電源フィルタリング機能を内蔵し、効果的に電源ノイズを除去する。供給電圧は1.8〜3.3V、温度範囲は−40〜+85℃だ。
ジッタマージンを確保したことで、データセンターの相互接続、光トランスポート、放送ビデオ、テストや測定などに適する。ネットワーク帯域幅とデータレートの高速化の需要が高まる中、400G、600G、800Gの光モジュールや、56G、112G SerDesクロッキングへの適応を見込む。
既にサンプル品と量産品を販売しており、汎用の評価ボード「Si5xxUC-EVB」も提供している。
- 低位相ジッタの差動出力水晶発振器
日本電波工業は、低位相ジッタ差動出力水晶発振器として、LVPECL方式の「NP3225SAB」とLVDS方式の「NP3225SBB」を開発した。2020年2月からサンプル出荷を開始し、2020年9月の量産を予定している。
- 1008サイズ小型薄型の差動出力水晶発振器
大真空は、1008サイズの差動出力水晶発振器「Arkh.3G」シリーズとして、「DS1008JC」「DS1008JD」「DS1008JJ」「DS1008JK」を発表した。小型化、薄型化により、装置の実装効率向上に貢献する。
- 5G用基地局向け高温対応の小型OCXO
日本電波工業は、5G用基地局向けに、高精度恒温槽付水晶発振器「NH9070WC」「NH9070WD」を開発した。9×7mmの小型サイズで、95℃の高温に対応する。
- 位相ジッタ57フェムト秒の差動出力水晶発振器
日本電波工業は、位相ジッタ57フェムト秒のLVDS差動出力水晶発振器「NP3225S」シリーズを開発した。低ジッタ基準クロックに対するニーズが高い、モバイル高速通信やシリアル通信での用途を見込んでいる。
- 最短で翌日出荷が可能なクロック用水晶発振器
京セラは、車載部品の世界的な信頼性規格であるAEC-Q100、同200に対応したSPXO(クロック用水晶発振器)「Z」シリーズのサンプル出荷を開始した。独自のプラットフォーム構造により、汎用品は最短で翌日、高安定度品でも最短1週間で出荷可能だ。
- キャリア近傍ノイズ−115dBc/HzのOCXO
日本電波工業は、測定器向けに公称周波数10MHzのOCXO(恒温槽付水晶発振器)「NH40M40LA」を発表した。位相雑音は、キャリア近傍ノイズが1Hz時に−115dBc/Hz、フロアノイズが100kHz時に−170dBc/Hzと低く抑えた。
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